4. 退職金にかかる税金を整理する
退職金の受け取り方は、「年金」と「一時金」があります。そして受け取り方により、かかる税金が異なることに注意しましょう。
4.1 退職金を年金で受け取る場合の税金
企業によって異なりますが、退職金を年金形式で受け取れるところもあります。一括で振り込まれると使いすぎるリスクがありますが、年金形式であれば計画的に使えそうですね。
この場合、退職金は公的年金と同じく「雑所得」の扱いとなり課税されます。
公的年金の金額にもよりますが、税金の負担は高くなるケースが多いです。
4.2 退職金を一時金として受け取る場合の税金
退職金を一時金として受け取る場合、退職所得となります。勤続年数が20年以下であれば「40万円×勤続年数」、20年超であれば「800万円+70万円×(勤続年数―20年)」が控除されます。
さらに控除後の2分の1が課税対象となるため、税負担は年金受け取りより軽いケースが多いです。
5. 老後のお金の受け取り方は総合的に考える
公的年金や退職金の受け取り方を見ていきました。
受け取る時期や方法を変えるだけで、金額に影響を与えます。「知らなかった」ということがないように、それぞれの選択肢のメリット・デメリットをしっかり把握しておきましょう。
参考資料
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
- 厚生労働省「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 国税庁「No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)
- 厚生労働省「平成30年就労条件総合調査」
太田 彩子