60歳代で貯蓄3000万円以上は簡単ではない。年金と貯蓄の対策を
60歳代で貯蓄3000万円以上達成しているのはおよそ4人に1人。つまり、4人に3人と多くの方は貯蓄3000万円未満というのが現実です。
老後資金の柱は「年金と貯蓄」です。ゆとりあるセカンドライフを過ごしたい、老後くらい好きなことをしたいと願うなら、年金・貯蓄ともに手厚くする対策をおこないましょう。
まずは「年金」です。公的年金は終身で貰えるメリットもあるので、転職や共働きなどで可能であれば厚生年金に加入し、将来の年金額を増やしたいですね。
老後の月の生活費を計算し、公的年金で不足するようであれば私的年金の加入を検討しましょう。国民年金のみであれば国民年金基金を、また国民年金でも厚生年金でも運用益にかかる税金が非課税になるiDeCoなどを検討されるといいでしょう。
貯蓄は趣味や旅行だけでなく、病気や介護といった万が一の時を支えてくれます。
何歳までいくら貯めるのか、そのためには月いくら貯める必要があるのか計算し、計画的に貯蓄をおこないたいところ。
運用益が非課税になるNISA制度について、金融庁は恒久化や非課税保有期間の無期限化などを求めることを2021年8月31日に公表しています。今後NISAやiDeCoを利用して運用をおこなう必要性は増えていくことでしょう。
こういった制度についても学びながら、資産運用についても情報収集をはじめてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査(令和3年)各種分類別データ]」
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 金融庁「令和5(2023)年度 税制改正要望について」(2021年8月31日公表)
宮野 茉莉子