文部科学省は2022年5月13日、教員免許状の取り扱いについて全国の教育委員会に周知を徹底しました。

長らく議論が続いていた「教員免許の更新制」が、2022年7月1日付で廃止されたのです。

実は今回の法改正で一番混乱したのは、「教員免許を更新しないまま教職についていない人」の取り扱いとも言われます。

保有する教員免許が更新の対象であるにも関わらず、教職以外の仕事をしている人は、今回の法改正でどのような影響を受けるのでしょうか。

教員免許には「新免許状」と「旧免許状」がある

もともと教員免許には、更新制度がありませんでした。更新制が導入された2009年(平成21年)4月1日以降に初めて免許状を授与した場合、その免許状は「新免許状」になります。

反対に、2009年(平成21年)3月31日以前に初めて免許状を授与した場合、旧免許状となります。

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出所:文部科学省「令和4年7月1日以降の教員免許状の扱いについて」

出所:文部科学省「令和4年7月1日以降の教員免許状の扱いについて」

新免許状を保有している場合、今回の施行日時点で有効な教員免許状は、特に手続きをしなくても有効期限のない免許状になります。

重要なのは、有効期限を超過した教員免許状の取り扱いについて。もし新免許状を保有していて有効期限が超過した場合、免許は失効されます。

一方、旧免許状を保有する人のうち現在教職に就いていない人(ペーパーティーチャー)の場合、免許は失効でなく休眠状態になります。

ご自身が保有する免許状が「旧免許状」なのか「新免許状」なのか、さらには有効期限がいつかによって、失効するかが変わるということです。

教員免許状「有効期限」の確認方法

教員免許状の有効期限を知りたい場合、旧免許状では生年月日によって最初の修了確認期限がわかります。

2009年(平成21年)3月31日までに授与された教員免許状を保有する場合

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出所:文部科学省「修了確認期限をチェック」を参考にLIMO編集部作成

出所:文部科学省「修了確認期限をチェック」を参考にLIMO編集部作成

2009年(平成21年)4月1日以降に授与された免許状を授与した場合

新免許状の場合、10年の有効期間が付されます。有効期間は、その免許状に係る所要資格を得た日から10年後の年度末となります。

もしも有効期間の満了日までに更新講習を受講・修了せず、有効期間を更新しなかった場合、所持する免許状は失効することになるので注意しましょう。

教師じゃない人が学校現場に戻るハードルは下がるか

現在教職に就いていない方は、教員免許が有効かどうか気になるところです。

旧免許状を持っている方の場合、たとえ休眠状態であっても有効期限のない免許状となります。

しかも手続きが不要となるため、もし教師の夢を諦めきれていない人がいるのであれば、チャンスだと言えるでしょう。

万が一失効した場合でも、都道府県の教育委員会に再授与申請手続きができる場合もあります。気になる方は問い合わせてみましょう。

慢性的な教員不足は続く

学校現場では慢性的な教員不足が続いています。団塊世代の大量辞職の裏で新規採用者数が減り、バランスが保てていない状態です。

教員のブラックな労働環境がフォーカスされることもあり、応募の倍率は下がる一方とも言われます。

しかし、教師に対するあこがれを抱く方もいるのではないでしょうか。子どもと関われる数少ない職業に対し、やりがいを感じることも多いです。

もし教師の夢を諦めて異業種に就いた方でも、今回の法改正で教員免許が再び役に立つ可能性もでてきました。

東京都教育委員会では、小学校において臨時的任用教員として働く方を募集しています。

「現在有効な教員免許状をお持ちの方のみならず、免許状が休眠中の方などもご相談ください」とも記述されていることから、応募者のハードルが下がっていることがわかります。

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出所:東京都教育委員会「【皆様のお力をお貸しください!】東京都公立学校の臨時的任用教員を募集しています」より一部抜粋

出所:東京都教育委員会「【皆様のお力をお貸しください!】東京都公立学校の臨時的任用教員を募集しています」より一部抜粋

もし夢を諦めずにいる方がいれば、一度挑戦してみてはいかがでしょうか。

参考資料

太田 彩子