この夏休み、地元の友人と会えたという方もいるのではないでしょうか。違う分野で働く人との会話は刺激を受けるものですが、一方でお金事情が気になるのも事実です。
ざっくばらんに給与の話ができた方も、踏み込んでお金の話ができなかった方も、キャリアとお金について考える機会になったのではないでしょうか。
株式会社マイナビが行った調査「正社員の平均初年度年収推移レポート」と「正社員求人掲載数・応募数推移レポート」によると、2022年1-7月の平均初年度年収は453万9000円で、上昇率は鈍化したようです(2022年8月24日公表)。
調査の詳細を見るとともに、「他人と比べた自分の給与が低い」と気づいたときの対策をご紹介します。転職や独立に潜む注意点も見ていきましょう。
2022年1~7月の正社員の平均初年度年収は453万9000円
株式会社マイナビの調査によると、2022年1~7月の正社員の平均初年度年収は453万9000円でした。
2018年からの年間平均と比較すると年収は増加傾向にあるものの、上昇率は鈍化したそうです。
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出所:株式会社マイナビ「マイナビ転職、「正社員の平均初年度年収推移レポート」と「正社員求人掲載数・応募数推移レポート」 2022年1-7月の総評を発表」
業種別にみると、「IT・通信・インターネット」が最も高く511万5000円、次いで「コンサルティング」が498万6000円、「金融・保険」が492万8000円となりました。
エリア別に確認してみると、「関東」が最も高く466万7000円で、その後は「東海」442万8000円、「九州・沖縄」442万3000円と続きます。
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出所:株式会社マイナビ「マイナビ転職、「正社員の平均初年度年収推移レポート」と「正社員求人掲載数・応募数推移レポート」 2022年1-7月の総評を発表」
国税庁が2021年9月に公表した「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は433万円です。
非正規職員も含めた数字ではあるものの、同資料では55.1%が年収400万円に届かないことがわかっています。
この平均年収は約30年間変わっておらず、日本では失われた30年とも揶揄されています。
こうした資料と見比べることで、「自分の給料は妥当なのか」と悩む方も出てくるでしょう。新入社員に限らず、昇進が止まっている中堅社員なども、今後の働き方に焦りを感じる方は多いです。
年収を上げたいと思った場合、転職や独立は有効なのでしょうか。そこに潜むリスクをしっかり考慮しましょう。
転職のリスク
中途採用の場合、必然的に即戦力が求められます。年齢が高いほど、また異業種を目指す場合ほど、そのギャップを苦しく感じてしまうでしょう。
また、転職してみないと人間関係や労働環境がわからないこともリスクの一つです。もし転職しても、こうした理由から再度転職を考えてしまう可能性も。
残念ながら、日本の風土では転職回数がマイナスポイントとなることもあります。ますます不利になり、転職のリスクは高まる一方だと言えます。
独立のリスク
では、フリーランスとして独立するのはどうでしょうか。最近では働き方が多様化し、起業や独立する方も増えました。
収入が青天井を目指せるメリットもあります。人間関係や労働環境に悩むことも少ないでしょう。
ただし、事業がうまくいくとは限りません。さらに、フリーランスのリスクは事業の不安定さだけでなく、保障の薄さも忘れてはなりません。
健康保険は基本的に国民健康保険に加入することになるため、傷病手当金や出産手当金がありません。つまり、病気や怪我、出産育児では無収入となってしまうのです。
また将来の年金にも注意が必要です。会社員であれば厚生年金に加入できますが、退職すれば脱退することに。厚生年金の加入月数が少なくなる分、受給できる年金が少なくなるでしょう。
障害年金や遺族年金にも関わるため、フリーランスは民間の保険で備えるべきことが増えます。必然的に掛金も高くなるため、毎月の支払いを負担に感じてしまうかもしれませんね。
リスク無しで飛躍はできない
平均年収の実態を見ていきました。年収アップに向けて転職や独立を考えるには、相応のリスクがあります。
一方で、リスクを許容できないうちは飛躍が難しいことも事実でしょう。今の位置に不満があるとして、リスクをとって動かないこともまたリスクなのです。
これは年収アップだけでなく、貯蓄にも言えます。
低金利の今は投資へ向かう方も多いですが、リスクを恐れて銀行預金1本に絞る方もいます。
これではお金を増やすことが見込めません。
投資にリスクはつきものですが、理解した上で運用に回してみて、はじめて利益を享受できるでしょう。
スキルアップも含めて、とれるリスクを考えながら、お金と向き合ってみてはいかがでしょうか。
参考資料
太田 彩子
