1. 厚生年金のひと月の受給額を男女別に確認

そもそも厚生年金とは公的年金の一つで、会社員や公務員、またパートでも会社の規模によっては一定条件を満たせば加入できます。

早速、厚生年金のひと月ごとの受給額の分布図を男女別にみていきましょう。厚生労働省年金局の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考にします。

なお、下記で説明する厚生年金の受給額には、国民年金の金額が含まれています。

出所:厚生労働省年金局の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

1.1 厚生年金の受給者数(1万円ごと)

  • 1万円未満:10万511人
  • 1万円以上~2万円未満:1万8955人
  • 2万円以上~3万円未満:6万6662人
  • 3万円以上~4万円未満:11万9711人
  • 4万円以上~5万円未満:12万5655人
  • 5万円以上~6万円未満:17万627人
  • 6万円以上~7万円未満:40万1175人
  • 7万円以上~8万円未満:69万4015人
  • 8万円以上~9万円未満:93万4792人
  • 9万円以上~10万円未満:112万5260人
  • 10万円以上~11万円未満:111万9158人
  • 11万円以上~12万円未満:101万8423人
  • 12万円以上~13万円未満:92万6094人
  • 13万円以上~14万円未満:89万7027人
  • 14万円以上~15万円未満:91万3347人
  • 15万円以上~16万円未満:94万5950人
  • 16万円以上~17万円未満:99万4107人
  • 17万円以上~18万円未満:102万4472人
  • 18万円以上~19万円未満:99万4193人
  • 19万円以上~20万円未満:91万6505人
  • 20万円以上~21万円未満:78万1979人
  • 21万円以上~22万円未満:60万7141人
  • 22万円以上~23万円未満:42万5171人
  • 23万円以上~24万円未満:28万9599人
  • 24万円以上~25万円未満:19万4014人
  • 25万円以上~26万円未満:12万3614人
  • 26万円以上~27万円未満:7万6292人
  • 27万円以上~28万円未満:4万5063人
  • 28万円以上~29万円未満:2万2949人
  • 29万円以上~30万円未満:1万951人
  • 30万円以上~:1万6721人

1.2 【厚生年金】平均年金月額

  • 男性:16万4742円
  • 女性:10万3808円

平均額:14万4366円

男性の平均が16万円台、女性の平均が10万円台となりました。男女の差は約6万円です。

なぜこのような違いが生まれるのでしょうか。

厚生年金は、現役時代の加入期間や収入(標準報酬月額)によって保険料が決まるため、収入等によって受給額が変わってきます。

今年金を受給している女性は、男性より賃金が基本的に少ない時代に働いていました。結婚などで離職することも多く、子どもの手が離れてから働くときもパートを選ぶ人が多かったため、平均額で男性に差が生まれたと考えられます。

1万円ごとの分布を見る限り、ごく少数ですが30万円以上の年金を受給されている女性もいるものの、全体的に低い金額であることがわかります。厚生年金だけで毎月の生活費をやりくりするのは難しいでしょう。

ただし、そもそも厚生年金を受給できない方もいます。次でくわしく見ていきましょう。