1. 国民年金と厚生年金の受給額の現状
そもそも、年金をもらえるにも関わらず、定年後も働きつづける必要はあるのでしょうか。
一般的に、60歳または65歳の定年退職をもって年金生活に入ります。
完全にリタイアして年金だけで生活する人、働いて年金+αの収入を得る人。
どちらにとっても収入源となる、公的年金の受給額から確認していきたいと思います。
前提として、国民年金は基礎年金とも呼ばれ、おもに自営業者や専業主婦が対象となります。
厚生年金は国民年金に上乗せして支払われる報酬比例の年金で、会社員・公務員が対象です。
- 20歳以降学生時代は年金の納付免除をしていた
- 会社員からフリーランス(自営業)に転身した
- 結婚を期に専業主婦になった
など、人によって公的年金の加入状況は異なりますが、おおよその目安として、独立行政法人労働政策研究・研修機構「調査シリーズNo.199 60代の雇用・生活調査」をもとに平均受給額をみておきましょう。
1.1 60~64歳の公的年金/平均受給額
- 〈国民年金・男性〉6万2200円
- 〈国民年金・女性〉4万9400円
- 〈厚生年金・男性〉7万4100円
- 〈厚生年金・女性〉3万7200円
1.2 65~69歳の公的年金/平均受給額
- 〈国民年金・男性〉6万4400円
- 〈国民年金・女性〉5万9500円
- 〈厚生年金・男性〉12万8200円
- 〈厚生年金・女性〉7万5300円
この平均受給額をみるかぎり年金だけで生活するのはむずかしく、十分な貯蓄がない人は働かざるをえない状況とも読み取れます。