米国利上げ観測の懸念後退で、日経平均株価も大幅上昇

2022年8月12日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比727円65銭高の2万8546円98銭となりました。

前日は山の日の祝日で休業でした。3営業日ぶりの反発です。年初の1月12日以来、7カ月ぶりの高値水準となりました。

先週は週初8日には上昇して始まったものの、ソフトバンクグループと東京エレクトロンの決算が低調だったことなどを受けて9日、10日と続落しました。

ただ、その後は米株式相場の上昇に連られて日本株も買われる展開となりました。

今週の動きはどうなるでしょうか。

先週後半の反発の背景には、米国において金融引き締めのペースが緩むという見方が広がったことがあります。

10日に米労働省が発表した7月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比8・5%の上昇だったものの、伸び率は前月(9・1%)よりも小さく、市場予想(8・7%)も下回りました。

このところ、指標の数値が市場予想よりよくても、それによりインフレが加速すると考える投資家が増えていました。

株式相場についても、インフレ抑制のために、米連邦準備理事会(FRB)が大幅利上げを行うのではないかという懸念から売られる展開が続いていました。

今回は市場予測を下回ったことから買いに転じた投資家が多かったようです。

12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は、前日比424ドル38セント高の3万3761ドル05セントで終えています。

インフレがピークアウトしたとの見方が広がり、幅広い銘柄が買われました。日本株も週初から連れ高になることが期待されます。

今週は米国で重要指数の発表が相次いで行われます。

15日・ニューヨーク連銀製造業景気指数、16日・鉱工業生産指数、17日・小売売上高、18日・フィラデルフィア連銀景況指数などです。

17日には7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨も発表されます。米国の景気の動向を占う上で、いずれも注目されます。