70歳代以降をひとりで生活するカギは「年金、貯蓄、家」
今回は平均を見てきましたが、実際には個人差が大きくなります。
まずはご自身の年金が将来いくら貰えそうか、ねんきんネットやねんきん定期便などで確認しましょう。
ちなみにはじめの2022年度の厚生年金の年金額はモデル夫婦で21万9593円です。
これは「平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43.9万円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準」。
つまり「厚生年金部分のみ」でみると、「平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43.9万円)で40年間就業した場合」は約9万円が現段階での目安にはなります。
少子高齢化の今、将来の年金額は減ると考えられるため、私的年金などで備える必要はあるでしょう。
加えて貯蓄についても、預貯金のみでなく、一部運用を取り入れるなどして「資産を増やす」「資産寿命を伸ばす」必要はあるでしょう。
将来貯蓄の切り崩しを減らすためには、月々の収支の赤字を減らすことが重要です。月の支出の多くは「家賃」が占めるため、家や将来の交通手段についても早めに考えておきたいところです。
「人生100年時代」はもうすぐそこです。老後慌てないためも、今から一つずつ自分に合ったできる対策を考えていきましょう。
参考資料
- 厚生労働省「厚生年金・国民年金の令和3年度収支決算の概要 」(2022年8月5日公表)
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和3年調査結果」各種分類別データ
- 日本年金機構「令和4年4月分からの年金額等について」
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2021年12月)
- 日本年金機構「遺族年金ガイド 令和4年版」
宮野 茉莉子