3. 厚生年金30万円の現役時代の収入

それではいよいよ、今回のタイトルでもある月に30万円の厚生年金を受給する「高額受給者」の現役時代の給料を逆算してみたいと思います。

【条件】
老齢基礎年金の満額：78万円
厚生年金加入期間40年

  • 厚生年金の比例報酬部分=360万円－78万円＝282万円　（月30万円）－（国民年金）
  • 年金標準報酬額×5.481/1000×480ヵ月=282万円
  • 平均標準報酬額=約107万円
  • 107万円×12ヵ月=1284万円

この計算では年収が約1284万円以上の場合、厚生年金の月の受給額が30万円以上となるとわかります。

しかし、これはあくまでも今の高額受給者の例です。厚生年金制度は過去から制度改正を繰り返し、その水準も変化してきました。

特に現在では厚生年金の保険料に上限が設けられたため、厚生年金30万円以上にたどり着くことは限りなく難しいといえます。

現状であっても、厚生年金を30万円以上受け取れる受給者が1000人に1人だけであるのも分かる気がします。