健康(社会)保険と国民健康保険

主な公的医療保険として「健康(社会)保険」と「国民健康保険」があります。それぞれについて見ていきましょう。

健康(社会)保険

会社員などが加入するのが健康保険です。代表的な運営先として、全国健康保険協会の「協会けんぽ」があげられます。

協会けんぽは、被保険者が保険料を払えば扶養家族も保険の給付を受けられるのが大きな特徴です。

けがや病気で会社を休んだときに給付が受けられる「傷病手当金」や、出産で会社を休んだ時に支給される「出産手当金」の仕組みがあるのもメリットでしょう。

また、協会けんぽ以外の運営先として組合健保もあります。

組合健保とは、一定の規模以上の事業所が独自で設立するものです。従業員が700人以上の場合などの条件を満たし、国の許可を受ければ組合健保を設立できることになっています。

国民健康保険

自営業者や働いていない人の場合、国民健康保険に加入することになります。

健康保険では年収が130万円未満などの条件であれば被保険者の扶養に入れますが、国民健康保険には扶養という考え方がありません。全員が保険料を支払う必要があるのです。

保険料は前年の所得をもとに算出されます。健康保険よりも国民健康保険の方が保険料の負担が大きくなる傾向にあります。

民間の医療保険とは?公的医療保険との違い

公的医療保険では、医療費の一部や入院した場合の食事、差額ベッド代は自己負担になってしまいます。

そこで加入しておくと安心なのが民間の医療保険。

民間の会社が提供するもので、けがや病気で入院・手術をしたときに給付金を受け取れます。

給付金の使い方に制限はありません。加入は任意ですが、公的医療保険ではカバーできない部分もまかなえます。

また、民間の医療保険に加入していればセカンドオピニオンのネットワークが使えるのもメリットです。

セカンドオピニオンとは、納得して医療を受けられるように今の担当医師とは別の医師に意見してもらうものです。

お金がかかるのが一般的ですが、民間の医療保険に加入していれば無料で受けられることが多い傾向にあります。

そのほかにも、介護サービスや認知症の専門相談機関を紹介してもらえるなど民間の医療保険にはさまざまな付帯サービスがあります。