企業からもらえる賃金は、産業や会社内の役職で大きく変わります。
どの産業が賃金が高いのか、自分の賃金は平均と比べるとどうなのか、気になったことはありませんか。
今回は日本の産業や役職別に、平均賃金をチェックしていきましょう。
自分自身の時給の計算方法や、少しでも賃金を上げるために今からできることについてもご紹介します。
【産業別】平均的な賃金はいくら?
厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、産業別の全年齢の平均賃金は以下の通りとなっています。
1/3
出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
産業別平均賃金
- 鉱業、採石業、砂利採取業 :32万3300円
- 建設業 :33万3200円
- 製造業 :29万4900円
- 電気・ガス・熱供給・水道業 :41万9700円
- 情報通信業 :37万3500円
- 運輸業・郵便業 :27万8500円
- 卸売業、小売業 :30万8000円
- 金融業、保険業 :38万3500円
- 不動産業、物品賃貸業 :32万6100円
- 学術研究、専門・技術サービス業:38万6900円
- 宿泊業、飲食サービス業 :25万7600円
- 生活関連サービス業、娯楽業 :26万8200円
- 教育、学習支援業 :37万3900円
- 医療、福祉 :29万1700円
- 複合サービス事業 :29万6700円
- その他サービス業 :26万5500円
産業別に賃金をみると、「電気・ガス・熱供給・水道業」が最も高く、次いで「学術研究、専門・技術サービス業」「教育、学習支援業」となっています。
一方、最も低いのは、「宿泊業、飲食サービス業」で、次いで「その他サービス業」「生活関連サービス業、娯楽業」となっています。
2/3
出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
男女別で見てみると、男性では「金融業、保険業」が最も高く、女性では「電気・ガス・熱供給・水道業」が最も高くなっています。
【役職別】平均的な賃金はいくらか
次に、企業内での役職別に賃金をチェックしていきましょう。
男女別に、平均賃金を比べます。
3/3
出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
役職別平均賃金
男
- 部長級 :58万5800円
- 課長級 :48万4600円
- 係長級 :37万6700円
- 非役職者:29万6200円
女
- 部長級 :49万7200円
- 課長級 :42万2100円
- 係長級 :33万4700円
- 非役職者:24万8900円
役職が高いほど平均賃金は上がる傾向が見られました。
しかし、男女で比較すると、どの役職でも女性よりも男性の方が平均賃金額が高くなっています。役職が上がるごとに男女の差額は大きくなり、賃金の上昇率も、女性よりも男性の方が高い傾向が見られました。
男女共同参画社会と言っても、日本における女性の役職者の人数はまだ少なく、特に部長クラスは、男性がメインとなっている企業が多いでしょう。
女性が活躍する社会を目指すためには、この男女の賃金格差についても、今後の大きな課題だと考えられます。
自分の時給を計算する方法
自分の平均賃金と、今ご紹介した産業や役職別の平均賃金を比較してみると、自分の賃金は高かったでしょうか、安かったでしょうか。
さらに、詳しく自分の賃金を分析するために、自分の時給を計算してみましょう。
時給は、毎月のお給与をその月に働いた労働時間で除することで計算することができます。
たとえば、月に200時間働いて月収が40万円だった人と、月に100時間働いて月収が30万円だった人の時給を比べて見ます。
「200時間労働・月収40万円」の人の時給
- 40万円÷200時間=時給2000円
「100時間労働・月収30万円」の人の時給
- 30万円÷100時間=時給3000円
このように、いくら月収が高くても労働時間が長くきつい仕事の場合、時給は低くなってしまいます。
逆に、高単価な仕事を行えば、労働時間が短くても、毎月しっかりお給与をもらうことが可能です。より時給が高い仕事の方が、より効率的に仕事をしていることになります。
時給を上げるにはどうしたらいい?
では、自分の時給を少しでも上げて、より効率的に仕事をするためには、どのようにしたら良いのでしょうか。
時給を上げる方法
- 月収がそのままの場合、労働時間を減らす
- 時給が高い会社への転職を検討する
- 役職が上がるように社内試験に合格する
- 資格をとって基本給をあげる
また、今後経験を重ね、勤続年数が増えていけば、現在時給が低い人や平均賃金に届かなかった方でも賃金が上がる可能性があります。
自分の企業の給与体制を調べたり、同じ産業の別企業を比較したりと、少しでも時給を上げて効率的に働く方法はないか考えてみましょう。
まとめにかえて
日本の産業や役職別の平均賃金と比べたり、自分の時給を計算してみると、自分の労働価値を客観的に見ることができます。
仕事にやりがいを持って適切な給与をもらうために自分の価値を知ることは、若い方でも、経験を積んだベテランの方でも、大切なことです。
今回ご紹介した内容を参考にしながら、自分の賃金や働き方、労働環境について、見直してみてはいかがでしょうか。
参考資料
下中英恵FP事務所 下中 英恵
