老後資金に準備しておきたい額は3000万円以上?ざっくり試算

上で紹介したとおり、65歳以上の定年後の世代では、公的年金以外の夫婦2人の生活費として月16万円程度、年間で194万円程度必要だと考えています。

そして、男性の平均寿命が81.64歳だということを考慮すると、65歳から82歳までの約17年間を夫婦で過ごすことになりますので、年間の必要額の17年分、つまり194万円✕17年=約3300万円を、65歳の定年時に準備しておかなければならないことになります。

では、実際に65歳の時点でどのくらいの貯蓄額があるのでしょうか

60歳代以上の貯蓄額は平均2000万円超。だが中央値はいくらか

総務省の家計調査(2021年)によると、2人以上の世帯における世帯主の年齢階級別の貯蓄額は、60歳~69歳で2537万円、70歳以上では2318万円だということが分かります。

もちろん、負債もありますので、それを差し引いた純貯蓄額は60歳~69歳で2323万円、70歳以上だと2232万円です。

そして、世帯主が65歳以上の貯蓄額を見ると、平均値が2376万円であるのに対し、中央値が1588万円です。

2500万円以上の貯蓄を保有している世帯は全体の3分の1を占めているにもかかわらず、300万未満の世帯が全体の14.8%存在するなど二極化している点は見逃せません。