先日、岸田文雄首相が「一億総株主」といわれる政策を打ち出し、個人の資産運用がより注目されはじめました。

老後2000万問題もあるし、そろそろ投資を考えようかと思う方も増えてきたのではないでしょうか。

そんな中、2010年代から欧米で指示され、最近日本でも話題に上がることが多くなったライフスタイルが「FIRE」です。

FIREとは、”Financial Independence, Retire Early”の略。「経済的に自立して、早期に退職する」という意味です。

もっとわかりやすく言うと、「はやく経済的に自由になって、残りの人生を存分に楽しむ」という生き方です。

毎日多忙な会社員からすると、魅力的な言葉でしょう。

ただそれを実現している人はどれぐらいいるのでしょうか。会社員の場合は、厚生年金を老後資金の軸に、生活を送る方が大半ではないでしょうか。

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出典:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

そこで今回は、そうした「普通の会社員」でもFIREを目指すための2つの方法と注意点を見ていきましょう。

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1. FIRE達成につながる4つの資産とは

FIREに近い考え方は、ロバート・キヨサキ氏のベストセラー「金持ち父さん貧乏父さん」(1997年出版)でも触れられています。

本書にも、現在のFIREと同様に、「投資収益を生む資産を買うべき」と述べられています。

また、現在大きな資産がないなら、毎月の収支の中から浮いた資金を投資に回す、というメッセージもありました。

それでは、どのような資産に投資をすれば、FIREを実現できるのでしょうか。

一口に資産といっても、さまざまなものがあります。

  • 株式
  • 債券
  • 投資信託
  • 収益不動産

こうした資産は「不労所得」とも呼ばれます。では、50代で不労所得を得たいと思ったとき、どの資産に投資をしたらよいのでしょうか。

2. 投資収入を毎月得られる資産はあるか

投資からの収入を、毎月得られる資産は限られています。

現在、世界株式や米国株式のインデックスファンド(ETFやインデックス投資信託)を中心に、積立て投資でのFIREが話題です。

積立て投資は、長期スパンで複利で運用し続けることで、そのメリットを最大限享受できます。毎月の投資収入があるというよりは、資産運用するなかで、ある時期には売却などして必要な資金を取り崩すことや、場合によっては安定的な債券に資産を組み替えるなど、ポートフォリオを自分で管理することが前提なのです。

つまり、毎月、決まったタイミングでまとまった資金を得るというものではなく、放置できるものでもありません。

さらに、先述のインデックスファンドは株式などで運用するため、資産価格は変動します。自分の計画通りに資金を取り崩すことができる保証はないのです。

では、どのような資産に投資をすれば、収入を毎月得られるのでしょうか。

3. 不労所得につながる投資1:高配当の株式で毎月収入を得る

株式投資のメリットの1つでもありますが、銘柄によって配当が出る企業があります。

日本株の銘柄によっては、年2回配当がある企業もあります。また、米国株式では年4回の企業も存在します。

銘柄ごとに配当が出る月を1~12月までそろえることができれば、毎月配当収入を得られます。

なお、配当利回りの高い企業を「配当貴族」と呼ぶこともあります。そうした銘柄を好む投資家もいます。

ただ、配当は業績に連動するのが基本なので、業績リスクがあることに注意です。

株価は株式市場の影響を受けるので、配当を手にしたとしても、投資した銘柄の株価が当初より落ちていることもあります。

4. 不労所得につながる投資2:不動産投資で収入を得る

毎月の家賃収入を得られる可能性のあるのが、不動産投資です。

ただし、手元にまとまった資金がない場合には、金融機関から借り入れをする必要があります。

借金に抵抗がない人であれば問題ないですが、抵抗がある人には難しいでしょう。

また、不動産の専門家である浦田健氏によれば「(表面)利回りで12~13%以上で3000万円の(収益)物件を、半分を自己資金、半分をローンで計2戸購入することができれば、ざっくり計算して月30万円のキャッシュフローを確保することができます」としています(※編集部注)。

注意点としては、仮に良い収益物件を手に入れても、そのままほったらかしで運用することはできません。

事故などで想定していた賃料を得られない場合や、競合物件が近くにできて賃料を下げなければいけないケースもあり得ますし、物件が古くなれば修繕費が必要になったりもします。

不動産投資を成功させるには、さまざまな要因があります。投資家がなかなか予測できない状況が起こりやすく、初心者の方には難しいでしょう。計画的に返済できない可能性もあります。

【※編集部注】50歳を超えてから「月30万円の不労所得」を作る4つの方法

5. 今から老後資金の準備を

先述した通り、会社員の方は老後に厚生年金を受け取ることになるでしょう。データを見て分かる通り、厚生年金で毎月25万円をもらえる人は一握りです。

リモートワークや時短勤務、副業など働き方は多様化しています。自分の趣味やスキルを活かす方法もあるでしょう。

FIREを目指すことも選択肢の一つですが、その場合は自分でしっかりと資産のメンテナンスをしていく必要があります。

「年金収入だけで老後が不安」という方は、年金をもらい始める前、すなわち現役世代のうちから早めに老後に向けた貯蓄を進めておくことが大切です。

まずは家計の支出を見直して浮いたお金で少しずつ投資をスタートしてみるのもいいかもしれません。

理想のセカンドライフを想像し、ご自身の老後資金についてじっくり考えてみる時間を持ってみてはいかがでしょうか。

参考資料