3. 円安のリスクに備えるにはどうすればよいか

先述の通り、モノやサービスを世界中から輸入している日本で円安が進むと、同じ値段で買えるものが減ってしまいます。

円安から資産をどのように守ればよいのか、鍵は世界への分散にあります。今回は、なぜ分散が重要なのか、その考え方をご説明します。

【円安】日本円よりもドルのほうが、為替の影響を受けなくて済むか

たとえばコーヒーを買う場合、私たちは日本円で対価を支払いコーヒーを手にしますが、企業はコーヒー豆をドルで購入し、日本に輸入して円で販売しています。

まず、日頃のように、円を基準に考えてみます。1ドル=100円から1ドル=130円まで円安が進んだとすると、同じ値段で買えるコーヒー豆の量が減り、やがて国内で販売される価格に転嫁(値上げ)されます。

反対に、1ドル=100円から1ドル=70円へと円高が進んだとすると、同じ値段で買えるコーヒー豆の量が増えて、いずれは販売価格が下がるでしょう。

今度は、ドルを基準に考えてみます。ドルで資産を持っていて、コーヒー豆をドルで購入すると仮定すると、円安になっても円高になっても、実際に買えるコーヒー豆の量は変わりません。

出典:ウェルスナビ株式会社

この場合、ドルで資産を持っておいた方が、為替の影響を受けないといえます。