2. 円安になると何が困るのか

円安が進んだ場合、外国から見ると、それまでと同じ量の外貨で、日本の商品やサービスを多く買えることになります。海外への輸出によって利益を上げている企業にとっては、円安は大きなチャンスとなります。

一方で、日本で生活している私たちは、多くのモノやサービスを海外から輸入しています。たとえば食料品を例に挙げると、食料自給率は37%(農林水産省発表、カロリーベース、2020年)と低く、輸入によって食生活が成り立っていることがわかります。

円安が進んでいるということは、輸入コストが上がっているということになります。現在、多くの食品や日用品などで値上げが続いていることからもわかるように、輸入コストの上昇は、どこかで販売価格に転嫁せざるを得なくなります。円安が進めば、同じ値段で買えるものがどんどん減っていくことになるでしょう。それでは、どうやって円安から身を守ればよいのでしょうか。