1. 円安とはどのような状態を指すか
円の価値が下がっている状態を円安、反対に円の価値が上がっている状態を円高と呼びます。
具体的に考えてみましょう。今年の1月の為替レートが1ドル=100円だったとします(話をわかりやすくするため、現実の為替とは異なります)。
6月になって、為替は1ドル=130円になりました。これは円高でしょうか、それとも円安でしょうか?
正解は、円安です。なぜ円の値段が上がったのに円安?と疑問に思われるかもしれませんが、
ポイントは、他の通貨に対する相対的な円の価値が上がったかどうかです。
1月の時点では、100円を出せば1ドルと交換できました。しかし、6月になると、130円を出さなければ1ドルと交換できません。これは、ドルに対して円の価値が下がった、つまり円安が進んだ、といえるのです。
反対に、1ドル=100円から1ドル=70円に為替レートが変わると、円高の状態となります。以前は100円を出さなければ1ドルと交換できなかったのに、70円で1ドルと交換できるようになった、円の価値が上がったといえるのです。
話をわかりやすくするため、1万円でコーヒー豆をどれくらい買えるか、見てみましょう。
円高(1ドル=70円)になると、買えるコーヒー豆の量が増えますが、円安(1ドル=130円)になると、買える量は減ってしまいます。