4. 時代に合わせた働き方や資産運用の大切さ
今回ご紹介した金額はあくまでも平均値なので、目安にすぎません。年金額が人によって違うように、「生活費として22万円も必要ない」と感じるかもしれませんね。
しかし、老後に赤字になるリスクは避けたいものです。現役世代がもらえる年金額が減少することを考えると、あまり楽観的になることもできないのです。
一方で、過度に不安になることも避けなければなりません。貯蓄ばかりに目がいって、今の生活を楽しめないのも考えものです。
今から対策できることを冷静に考え、貯蓄と今の生活の充実を両立させましょう。
「一般家庭」の定義が、今の現役世代がシニアになる頃には変わるでしょう。例えば現代では共働き世帯が主流となりました。
夫婦ともに会社員であれば、受け取れる年金は26万7929円。もし妻がパート勤めであっても、10月以降に一定要件を満たせば厚生年金に加入できるようになりました。
こうした制度をうまく利用し、老後を見据えて働き方を変えることも大切です。
年金アップに加えて貯蓄も重要になります。たとえば低金利の現代に合わせ、保険や投資信託などで資産運用を行う必要はあるでしょう。
もしリスクが気になり踏み出せないのであれば、最近はじめる人が増えている「つみたてNISA」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」を利用するのも一つです。
少額から投資を始めることができ、税制優遇制度もあるため、投資の一歩として利用しやすいでしょう。
老後を見据え、できることから始めていきたいですね。
参考資料
- 公益財団法人生命保険文化センター「老後の生活費はいくらくらい必要と考える?」(「生活保障に関する調査」/令和元年度)
- 日本年金機構「令和4年10月からの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大」(更新日:2022年6月13日)
- 厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
太田 彩子