「受信料を払った人だけ見られる」には無理がある

NHKは受信料を払った人だけが見られる、という制度設計は、理屈上はあり得るでしょう。現在すでに、有料放送を行なっている民間企業もありますし、NHKのBS放送もそうです。NHK全体を同じ扱いにすれば良い、というわけですね。

ただ、障害者向けの番組のように、有料放送に馴染まないけれども必要だ、という番組もあります。最低限そうした番組は税金で放送する必要があるでしょう。

選挙の際の政見放送や災害の際の報道なども、公共性の観点から税金で運営するのが良いと思います。

ニュース番組も、中立的な立場からの放送が必要で、それを担うのはNHKであるべきだ、という考え方もあり得るでしょう。もっとも、これについては国民的な議論が必要でしょうね。

他にも、色々ありそうです。たとえば美術品を紹介する番組はどうでしょうか。国立の美術館や博物館は税金で運営されているわけですから、国立の美術館や博物館の展示物を放送するのは税金でも良さそうです。文化や芸術を広めるというのは政府の役割の一つでしょうから。

もっとも、絵を見るのが好きな人等にとっては娯楽番組かも知れませんから、そういう人の事を考えると、民放の娯楽番組と同じ扱いをするという考え方もあるでしょう。そのあたりは、国民的な議論を深めていく必要がありそうです。