3. 厚生年金はいくら受け取れるのか

では続いて厚生年金の受給額を、引き続き同資料より確認していきましょう。

3.1 厚生年金保険(第1号)平均年金月額

全体…14万4268円(男子…16万4770円・女子…10万3159円)

厚生年金保険(第1号)【男性】年金月額階級別老齢年金受給権者数

~5万円未満:15万977人・5万円~10万円未満:97万6724人
10万円~15万円未満:261万3866人・15万円~20万円未満:436万9884人
20万円~25万円未満:224万9128人・25万円~30万円未満:28万8776人
30万円以上:1万7626人

厚生年金保険(第1号)【女性】年金月額階級別老齢年金受給権者数

~5万円未満:31万5100人・5万円~10万円未満:234万1321人
10万円~15万円未満:218万2510人・15万円~20万円未満:41万2963人
20万円~25万円未満:6万3539人・25万円~30万円未満:4166人
30万円以上:379人

国民年金とは違い、男女の差が約6万円と大きくなっているのが見てとれます。結婚や出産、育児などで家庭に入る可能性の高い女性の受給額が低くなっていると考えられるでしょう。

4. 単身世帯や共働き世帯はどれだけ受け取れるのか

では、ここまでの話をふまえ、さまざまな世帯での年金額を確認していきましょう。

「モデル年金」以外の①~⑧は、国民年金・厚生年金いずれの場合も、男女それぞれ平均額を受け取った場合を想定して単純計算します。

4.1 夫婦世帯

「モデル世帯」・・・22万496円
①夫婦ともに厚生年金・・・26万7929円(夫16万4770円+妻10万3159円)
②夫が厚生年金+妻が国民年金・・・21万8469円(夫16万4770円+妻5万3699円)
③夫が国民年金+妻が厚生年金・・・16万2025円(夫5万8866円+妻10万3159円)
④夫婦ともに国民年金・・・11万2565円(夫5万8866円+妻5万3699円)

4.2 シングル世帯

⑤男性・厚生年金・・・16万4770円
⑥女性・厚生年金・・・10万3159円
⑦男性・国民年金・・・5万8866円
⑧女性・国民年金・・・5万3699円

①~⑧はいずれも平均額による受給額例となりますが、世帯構成や働き方による年金額の差をイメージできたのではないでしょうか。

厚生年金額については、現在の働き方や毎月の報酬額が将来の年金額を大きく左右することとなります。

現在では、転職しながらキャリア形成される方も多くなっていますが、毎月の報酬額が「今の収入」だけでなく「老後の収入」へも直結することは、頭に入れておいた方がよいかもしれませんね。