3. 老後資金を「効率よく」増やすには

ここまで、いまのシニア世代が受給中の国民年金・厚生年金の年金額をながめてきました。

国民年金を受給される方の場合は、厚生年金と比較するとどうして受給額は少なめです。国民年金基金に加入する、付加保険料を納付する、といった「年金を増やす工夫」も視野に入れつつ、さらにご自身でしっかりと資金形成をしていく必要がありそうですね。

また、厚生年金を受け取る人の場合、国民年金と比較すると高い受給額となる傾向はありますが、やはり現役時代の収入と比較するとかなり少なくなることを想定しておく必要がありそうです。

理想の老後やライフスタイルは人それぞれです。老後の暮らしに「いくら必要」と一概に言い切ることはできません。

ただ、リタイヤ後のゆとりある暮らしを実現させるために、まずポイントとなるのは「老後までにどのくらい貯蓄を増やせるか」という点であるといえそうです。

3.1 「お金に働いてもらう」発想を

低金利時代といわれるいま、銀行などに漠然とお金を預けているだけでは、受け取る利息は雀の涙ほどですので、資産を増やしていくことは難しいといえます。

預貯金は、元本が保証されるという点で、安心感が高いことは確かでしょう。とはいえ、将来物価が上がりインフレが起こったときには、資産価値が目減りすることも想定しておく必要があります。

効率よく貯蓄を増やしたいと考えたとき、ぜひ視野に入れていただきたいことの一つが、「お金に働いてもらう」発想、つまり、資産運用です。