「年収600万円あれば余裕がある」と言えるのか
ここまで平均年収600万円を達成する職種や、一般的な年収600万円世帯の貯蓄・負債、家庭のすがたを確認しました。貯蓄額は1000万円を超えていますが、18歳未満の子どもがいるため今後教育費の負担が大きくなるでしょう。
また、純貯蓄では約300万円でした。「老後2000万円問題」を考えると、住宅ローンや教育費を払いながら、退職までの期間で預金を増やす必要があるでしょう。
平均年収よりも多い年収600万円台であっても、老後にしぼって考えると「余裕がある」とまでは言えないようです
老後に不安を感じる場合には対策が必要です。先ほどの年収600万円台前半の家計をみると、貯蓄の約63%が預金でしたから、資産運用などに配分しても良いでしょう。
もちろん運用にはリスクが伴いますので慎重な判断が必要です。リスクをしっかり確認した上で、まずは運用益が非課税になる国の制度、iDeCoやつみたてNISAの利用を検討するのも良いでしょう。
今回はあくまで平均値で確認をしましたが、一つの参考としてご自身に照らしていただくと将来に向けての見通しが立てられるかもしれません。
データを一つの参考に、ご自身の年収や家計について見直してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 転職サービスdoda「平均年収ランキング(年代別・年齢別の年収情報) 【最新版】」
- 転職サービスdoda「平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】」
- 国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)詳細結果-(二人以上の世帯)」
徳原 龍裕