日経平均株価は、足元の下落で再び中期的な下降トレンドへ

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週末は陰線で引けていることに加え、ローソク足の実体が200日移動平均線を割り込んだことから、先週はこれを回復できるかどうかがポイントでした。

実際には、週初13日から窓をあけて下落して寄り付くとそのまま長い陰線となりました。その後はいったんもみ合いましたが、週末17日にはさらに窓をあけて下落しました。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。前週までは、昨年9月14日の高値(3万795円)を始点とする中期的な下降トレンドのチャネルの上限を突破し、下降トレンドが終わったことを示していました。しかし、先週の下落により、下値サポートラインを割り込んで、再び下降トレンドの中にローソク足の実体が戻ってしまいました。心理的な節目となる2万7000円、75日線、25日線も一気に割りました。

ただし、2万6000円付近まで下げると、押し目も入りました。また、直近の押し安値である5月12日の安値(2万5688円)を下回ることもありませんでした。17日は窓をあけて下落したものの、長い下ヒゲを付けており、このあたりでは買いに回る投資家も多いことがわかります。

今週まずは、先週あけた窓を埋めることができるかどうかが注目点になります。窓埋め後、再度2万7000円台を回復するようであれば、目線を上に持っていいでしょう。ただし、直近の押し安値である5月12日の安値を割るようであれば、警戒が必要です。

下原 一晃