2022年に入り、さまざまな商品の値上げが発表されています。食材だけでなく、レジャー施設や外食産業でも続く値上げに、お財布事情を厳しく感じる世帯も多いことでしょう。

こうしたときに思い浮かぶのは「節約」ですが、やみくもに支出を削っても長続きはせず効果が薄いものです。

節約の王道は「固定費の削減」。毎月継続して支払う必要のある「固定費」からテコ入れするのが有効です。

固定費にはいくつかありますが、その一つがNHKの受信料です。NHKの受信料は誰もが支払う義務のあるお金ですが、テレビがなくても支払う義務があるのでしょうか。

今回は、NHKの受信料を支払うべき対象者や受信料の「割引制度」を解説します。

NHKの受信料はテレビがなくても払う?「支払い拒否」はありなのか

一人暮らしをしたときや結婚したときなど、これまで意識していなかった「NHK受信料の支払い」について、できれば支払いたくないと感じることもあるかもしれません。

しかし、放送法第64条に「NHKの放送を受信することができるテレビをお持ちの場合、NHKと受信契約をしなければならない」との規定があり、放送法に基づき総務大臣の許可を得て定められた日本放送協会放送受信規約で「放送受信料を支払わなければならない」と義務づけられています。

テレビそのものを持っていない場合は、受信料を支払う必要はありません。しかしカーナビやワンセグ対応のスマホ等を持っている場合は、受信できる機器にあたることもあります。

またテレビはあるけれど「NHKは見ないから払わない」というのは認められないので注意しましょう。

NHKの受信料はいくらなのか

NHKの放送を受信できる設備(テレビなど)を持っている方は、受信契約を結び、受信料を支払う必要があります。

受信料は衛星契約と地上契約で異なります。

衛星契約

  • 2カ月払額:4340円
  • 6カ月前払額:1万2430円
  • 12カ月前払額:2万4185円

地上契約

  • 2カ月払額:2450円
  • 6カ月前払額:7015円
  • 12カ月前払額:1万3650円

※口座振替やクレジットカード等継続払の金額。その他の継続振込等ではもう少し割高になります。

NHKの「受信料・受信契約数に関するデータ」によると、2020年度末時点の契約では衛星契約が多く、合計で4169万件の受信契約がありました。

出所:NHK「受信料・受信契約数に関するデータ」

次では、NHKの受信料の割引制度について詳しく見ていきます。

NHKの受信料の割引制度【一覧】

ほとんどの人にとって支払い義務のあるNHKの受信料。少しでも支払い負担を減らしたい場合は、まず「前払い」を検討してみましょう。

2カ月払いよりも6カ月、さらには12カ月払いの方が、総合的な費用負担を抑えることができます。

また次にご紹介する割引制度を利用できないか確認してみましょう。

家族割引(50%割引)

  • 同一生計である複数の方がそれぞれの住居の放送受信契約を締結している場合
  • 同一の放送受信契約者が複数の住居で、放送受信契約を締結している場合

学生や単身赴任などで離れた家族がいる場合、あるいは別荘や別宅などがある場合に有効な方法です。

条件に当てはまる場合、受信料額の50%が割り引かれます。

多数一括割引(月額300円割引)

「衛星契約等の合計が10件以上」「支払方法・期間が同一」「「団体一括割引」の適用なし」の3つすべての要件を満たす場合、多数一括割引が利用できます。

同一敷地内で10件以上の衛星契約等をしている場合は自動的に適用されますが、別々の施設などで合計10件以上の衛星契約等をしている場合は申込みが必要です。

団体一括支払(団体割引)

NHKの衛星受信料をケーブルテレビの利用料と一緒に支払うことで、ケーブルテレビ局からNHKへ一括して支払われます。この制度を利用すると、月額200円の衛星受信料が割引されます。

半額免除や全額免除の条件

経済的に支払いが困難である場合、受信料の全額免除や半額免除を受けられる可能性もあります。

全額免除

  • 公的扶助受給者
  • 市町村民税非課税の身体障害者
  • 市町村民税非課税の知的障害者
  • 市町村民税非課税の精神障害者
  • 社会福祉施設等入所者
  • 奨学金受給対象等の別住居の学生

半額免除

  • 視覚・聴覚障害者
  • 重度の身体障害者
  • 重度の知的障害者
  • 重度の精神障害者
  • 重度の戦傷病者

奨学金受給・授業料免除対象の学生とは、独立して生計を営み、親元など生計をともにする方がいない学生も対象となります。

まとめにかえて

NHKの受信料について見ていきました。わずかな金額に感じるかもしれませんが、固定費の削減を積み重ねると年間の支出は大きく減らせる効果があります。

他にもスマホのプランや電気料金のプラン、保険などを見直すことで固定費が浮く可能性があります。

固定費を見直すことを通し、家計のムダに気づくことも多いものです。ぜひおうち時間が長くなる梅雨の時期に、見直しを済ませてしまいましょう。

参考資料

太田 彩子