松野官房長官は2022年6月17日の記者会見で、出産時に原則42万円が支給される出産育児一時金について、来年度から増額を実施したいと述べたと各種メディアで報じられました。

金額については、出産費用の実態調査の結果も踏まえながら議論される予定とのことです。

今回はこの出産育児一時金について、これまでの推移を確認しながら、公的病院の都道府県別の出産費用も確認しましょう。

「出産育児一時金」とは

出産育児一時金とは、健康保険や国民健康保険などの被保険者、またはその被扶養者が出産したときに一定の金額が支給される制度です。

2006(平成18)年に30万円から35万円へ、2009(平成21)年1月より原則38万円(本来分35万円+産科医療補償制度掛金分3万円)へ変更。

2009(平成21)年10月から原則42万円(本来分39万円+掛金分3万円)へ変更されました。

出典:厚生労働省「出産育児一時金について」

2009(平成21)年10月には出産育児一時金の直接支払制度も導入され、医療機関に直接支払われるように。

出典:厚生労働省「出産育児一時金について」

そのため、被保険者がまとまった出産費用を事前に用意する必要がなくなりました。

出産費用が出産育児一時金を上回る場合には、その差額を支払えば良くなったのです。