3. リタイア世帯の支出額は平均いくら?
それではリタイアを迎えた夫婦の場合、月の支出額はいくらくらいになるのでしょうか。収入の中でやりくりするのが理想ではありますが、現実はそうもいかないようです。
総務省の「家計調査年報(家計収支編)2021年」から、65歳無職世帯の消費支出を確認してみましょう。
3.1 65歳以上無職世帯の支出平均
- 食費:6万8901円
- 住居:1万6185円
- 光熱・水道:2万1008円
- 家具・家事用品:1万348円
- 被服及び履物:4920円
- 保健医療:1万5635円
- 交通・通信:2万6521円
- 教育:277円
- 教養娯楽:1万9587円
- その他の消費支出:4万4202円
合計:22万7585円
実際にはここに税金や社会保険料等も加わるため、支出総額はもう少し高くなります。また住居費が1万6185円となっている点もポイントです。
ここには持ち家の世帯も含まれるため、「住居費0円」という数字に平均が引っ張られています。賃貸に住む場合は1万円台で住むことは難しく、家賃分の上乗せが必要になるでしょう。
夫婦2人分の標準的な年金は約22万円とされていますが、家庭によっては赤字の可能性もあるでしょう。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年5月29日更新)