6. 厚生年金や国民年金以外の資産形成を
老後資金の準備をする方法として、一つは公的年金以外に毎月受給できる仕組み作りを検討したいところです。
国民年金の方であれば、国民年金基金に加入して年金を上乗せする方法もあります。
個人年金保険やiDeco(個人型確定拠出年金)に加入するのもいいでしょう。
超低金利時代はしばらく続きそうです。コロナ禍で賃金や雇用は不安定ですし、「貯金のみでは老後資金を準備できない」という方も少なくないですよね。それならば、資産運用で「お金を育てる」発想を持つことをおすすめします。
資産運用と聞くと、株式のように「変動が大きな商品で短期的に売買する」というイメージもあるでしょう。そうではなく、「長期・積み立て・分散」を原則に、毎月コツコツと長期スパンで積み立てながら運用するといいでしょう。
例えば毎月5万円を投資した場合、金融庁の資産運用シュミレーションを利用して、利回りごとにどれだけ積み立てができるかをご紹介します。
6.1 毎月5万円を25年間積立した場合
- 年率利回り0%の場合:1500万円
- 年率利回り3%の場合:2230万391円
- 年率利回り5%の場合:2977万5485円
0%と3%では約700万円、0%と5%では約1500万円もの差が出ますね。投資期間が長いほど、リターンも生まれやすいので、早いうちから試算運用を始めたいところです。
ただし、まずは無理のない金額からスタートすることをおすすめします。無理のない金額からはじめ、徐々に余裕ができたら金額を増やしていくといいでしょう。
難しい印象がある資産運用ですが、まずはオンラインでマネーセミナーを活用するのもおすすめです。コロナ禍でおうち時間も増えている今、情報収集からはじめてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「『ねんきん定期便』の様式(サンプル)と見方ガイド(令和3年度送付分)
- 日本年金機構「『ねんきんネット』とは?」
- 生命保険文化センター 「介護費はどれくらいの年数・費用がかかる?」
- 金融庁「資産運用シミュレーション」
齊藤 慧