【50代おひとりさまの貯蓄】二極化傾向へ。今からできる対策3選
公的年金の平均受給額をみると、基本的には年金のみで生活するのは厳しいといえるでしょう。将来不足する生活費に向けて、早いうちから備えておきたいところです。
先ほどの貯蓄分布では、貯蓄ゼロが3人に1人を占める一方で、すでに50代で貯蓄2000万円は13%でした。
50代おひとりさまの貯蓄が二極化しているようすが顕著ですが、この二極化は50代からはじまっているわけではありません。同調査をみると、すでに20代から貯蓄の二極化するようすが見て取れます。
貯蓄には、収入や家庭状況、相続資産なども大きく関わります。一方で、「今ある収入の中で工夫をして貯蓄する」「貯蓄に関する意識や知識をもつ」「マネープランについて情報収集する」といった面も貯蓄の結果としてあらわれてくるものです。
50代では大きく収入や家庭状況を変えることは大変でもあるため、後者のような工夫をおこないたいところ。
今から老後に向けてできる主な対策は3つでしょう。
50代の貯蓄術1.老後をイメージして固定費を減らす
50代のうちから考えたいのが、老後の生活をイメージして固定費を減らすことです。
生活費を大きく左右するのが固定費です。家賃の安いところへの引っ越しを検討したり、車を保有しているのであれば車がなくても生活できる場所への引っ越しを検討するのも一つでしょう。
電気代やガス代、スマホ代といった固定費も見直しながら、月の支出を減らしましょう。
50代の貯蓄術2.長く働き続ける方法を考える
仕事を続ければ60代以降も貯蓄したり、資産寿命を伸ばしたり、年金を繰下げ受給することも可能になるでしょう。
仕事にはお金だけでなく、やりがいや生活リズムが整うなどのプラスもあるもの。できるだけ長く働き続ける方法について、今から考えておきましょう。
50代の貯蓄術3.お金を増やす選択肢を増やす
お金を増やす方法は、本業による仕事の収入だけではありません。副業をはじめたり、ポイ活などをおこなったり、資産運用をしてお金に働いてもらったりする方法もあります。
ひとりだからこそ、お金を増やす方法はいくつ持っていても良いもの。自分に合ったお金を増やす方法について、まずは情報収集しましょう。
他にも健康に気をつけることで、仕事ができなくなる不安も減るなど、老後に向けてできる工夫はあります。どのような老後を過ごしたいのか想像しながら、今から対策をとっていきましょう。
参考資料
- 国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集 2021年版」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2021年12月)
宮野 茉莉子