各年代の中でも、60代は過ごし方に個人差が大きい年代でしょう。
退職してセカンドライフを楽しむ方もいる一方で、今は60代で働く方も多い時代です。やりがいを感じる仕事をずっと続けたいという方もいれば、生活のために働き続ける方もいるのではないでしょうか。
「人生100年時代」といわれるこんにち。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」によれば、60代・二人以上世帯の金融資産保有世帯のうち、約6割が貯蓄をしており、年間手取り収入からの貯蓄割合は平均10%です。
今回は60代の貯蓄について、平均や中央値もあわせて詳しく見ていきましょう。
60代、手取りからの貯蓄割合は平均10%。現役世代との違いは?
同調査より、まずは60代・二人以上世帯の金融資産保有世帯のうち、年間手取り収入から貯蓄する割合の分布を確認しましょう。
【60代】年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合
平均10%
- 5%未満:5.0%
- 5~10%未満:11.9%
- 10~15%未満:18.6%
- 15~20%未満:3.6%
- 20~25%未満:9.2%
- 25~30%未満:1.1%
- 30~35%未満:5.4%
- 35%以上:6.2%
- 貯蓄しなかった:39.1%
60代の年間手取り収入からの貯蓄割合をみると、平均で10%貯蓄しています。
分布を見ると、最も多いのは「貯蓄しなかった」で約4割。つまり、約6割は60代でも貯蓄を続けているのです。
貯蓄している人で最も多いのは「10~15%未満(18.6%)」ほど。他の年代の貯蓄割合も確認しましょう。
各年代の年間手取り収入から貯蓄割合
- 30代:14%
- 40代:12%
- 50代:12%
30代は14%、教育費などの負担が大きいと考えられる40~50代では12%でした。
30~50代で「貯蓄しなかった」人の割合は20%台前半。貯蓄している人で最も多いのは、60代と同じように「10~15%未満」でした。
60代になって約2割弱は貯蓄しない人が増えるものの、現役時代と同じように貯蓄している人もいると分かります。