60代ではまだ仕事による収入が得られても、70代になると体力や健康上の理由で仕事を続けるのが難しい方も多いでしょう。

厚生労働省の資料によれば、健康寿命は男性で72.68歳、女性で75.38歳。健康寿命とは、健康上の問題により、日常生活が制限されることなく生活できる期間のことです。

男女ともに70代前半になると、健康上の問題で日常生活に制限が出てくる可能性が誰しもあります。

持病を抱えて毎月薬が必要になったり、介護が必要になったりとなると、特に不安を感じる一つに「お金」があるでしょう。

実際に今の70代以上はどれくらいの貯蓄を持っているのか、くわしく確認していきます。

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1. まずは確認!70代の生活費用

まずは70代になると生活費がどれくらい必要なのかを知るために、総務省の調査より、70代以降の二人以上・無職世帯の消費支出を確認しましょう。

  • 70~74歳:24万2579円
  • 75~79歳:22万4855円
  • 80~84歳:20万6655円
  • 85歳~:19万4102円

(参考:総務省「家計調査報告(家計収支編―二人以上の世帯―2020年)」より)

70代以上・二人以上世帯の月々の生活費は20万円台前半でした。

もちろん生活費は居住形態や日々の生活により異なります。ただ平均では20万円前半は必要であり、さらに社会保険料や税金といった非消費支出を考えると、25万円近く必要な方もいるでしょう。

病気や介護など、生活によりかかるお金も変わります。

2. 70代の生活の柱「年金の平均額」はいくら?

70代の生活の柱は公的年金です。

厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、国民年金と厚生年金の平均受給額を確認しましょう。

2.1 国民年金の平均月額

  • 〈全体〉平均年金月額:5万6252円
  • 〈男性〉平均年金月額:5万9040円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4112円

2.2 厚生年金の平均月額

  • 〈全体〉平均年金月額:14万4366円
  • 〈男性〉平均年金月額:16万4742円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万3808円

※国民年金の金額を含む

シニア世代に多い「会社員の夫と専業主婦の妻」であれば、月の受給額は約22万円です。

先ほどの生活費を考えれば、赤字になる世帯もあるでしょう。

3. 70代以上、年貯蓄は平均いくら?

毎月の収支の赤字を補ってくれるのが貯蓄です。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」より、70歳以上はどれくらい貯蓄があるのか見ていきましょう。

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【図版】70歳以上世帯「金融資産保有額」(※金融資産を保有していない世帯を含む)

70歳以上世帯「金融資産保有額」(※金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 平均:1786万円
  • 中央値:1000万円

70代の平均貯蓄は1786万円と、まとまった貯蓄がある印象です。

しかし、より実態に近い中央値をみると1000万円。3000万円以上が19.7%いる一方で、貯蓄ゼロ世帯も18.6%と同程度います。

介護や病気の不安が増える70代。リフォームなどを考える方もいるでしょう。まとまった貯蓄がなければ不安を抱える方も多いのではないでしょうか。

4. 70代に向けて早めに備えよう

70代の月の収支や貯蓄を確認してきました。今回のはあくまで平均であり、実際にはご家庭によって生活費や年金額、貯蓄も異なるでしょう。

平均的なデータは一つの参考になります。将来自分たちの生活費は月いくらになりそうか、年金はいくらくらい貰えそうで、貯蓄はどれくらい貯められそうか、これを機に確認してみましょう。

支出は急には減らせませんし、年金や貯蓄も急には増やせません。

生活を見直して支出を段々と減らしていくことは、特に定年間近の50代くらいから考えたいでしょう。

年金や貯蓄については、現役時代から備えたいもの。自身が加入する公的年金を確認したら、私的年金で備えたり、貯蓄を増やしていく手段も工夫する必要があります。

今は運用益が非課税になるiDeCoやつみたてNISAなどの制度もあります。運用にリスクはありますが、老後に備える必要がある現代では有効な手段でしょう。

早いうちから70代に向けて、ご家庭に合った備える方法を考えていきましょう。

参考資料