株式市場の振り返り-円高一服で日経平均株価は反発、終値も19,000円台を回復
2017年3月28日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 19,202円(+217円、+1.1%) 反発
- TOPIX 1,544.8(+20.4、+1.3%) 反発
- 東証マザーズ総合指数 1,044.4(+13.7、+1.3%) 反発
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:1,804、値下がり銘柄数:153、変わらず:54
- 値上がり業種数:32、値下がり業種数:1
- 年初来高値更新銘柄数:82、年初来安値更新銘柄数:1
東証1部の出来高は19億13万株、売買代金は2兆4,150億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。28日は権利付き最終売買日ということもあり、相応の買い意欲が出てきた模様です。ただ、それでも出来高は20億株に届かず、模様眺めが解消されたとは言い難い状況です。
日経平均株価は、寄り付きから高く推移しましたが、前場の半ばに一時+127円高まで上げ幅を縮小する場面がありました。そかし、その後は再び買いが優勢となり、後場の序盤に+218円高となります。その後は一進一退の動きとなり、結局は高値に近い水準で引けました。
日経平均株価が堅調に推移した背景には、前述した配当取りの動きに加え、円高進行が一服した安心感があったと見られます。なお、TOPIXも同じような値動きで終わりましたが、上昇率は日経平均株価を上回りました。
東証マザーズ総合指数は反発となるものの、売買代金は9日ぶりに1,000億円割れ
東証マザーズの出来高は7,245万株、売買代金951億円となり、いずれも前日から減少しました。特に、売買代金は9日ぶりに1,000億円を割り込んでいます。新規IPO人気が一巡したところに、目立った物色テーマが不足したことが主要因と言えましょう。
ただ、総合指数は配当取りなどにより反発して引けています。個人投資家の様子見スタンスが徐々に強まる中、29日以降の値動きが注目されます。
任天堂の9連騰ならず、グンゼは約8年半ぶりの高値更新
個別銘柄では、ダイキン工業(6367)が大幅続伸となり、同じく続伸となった東京エレクトロン(8035)は年初来高値を更新しました。また、京セラ(6971)や村田製作所(6981)など多くの電子部品株が値を上げ、とりわけ、日本電産(6594)は久々に大幅上昇となっています。
機械株ではSMC(6273)が急騰して高値を更新し、食品株ではキリンホールディングス(2503)も高値を付け、さらに繊維株ではグンゼ(3002)が約8年半ぶりとなる高値を付けたのが目立ちました。
一方、ファーストリテイリング(9983)が小幅ながら逆行安となり、任天堂(7974)は9日ぶりの反落となりました。
また、一時の勢いがなくなったJR九州(9142)が値を下げて、これで5日続落となっています。その他では年初来高値更新が続いた松屋フーズ(9887)も大幅下落で引けました。
新興市場では、ラーメン店「一風堂」を展開する力の源ホールディングス(3561)が▲7%近く下げて連日の急落となり、同じく直近のIPO銘柄であるインターネットインフィニティ―(6545)も急落して安値を付けました。
一方、串カツ田中(3547)が小幅高となりました。ラーメンよりも串カツの方に人気があるようです。さらに、アスカネット(2438)が急騰して年初来高値を更新したのが目立ちました。
青山 諭志