2. 「担当業務の範囲」を明確にしておこう

ひとつめのポイントは「担当業務の範囲」です。

諸外国と異なり、日本の会社ではフリーランスに限らず、担当する業務について明確に定められていない傾向があります。

いわゆるジョブディスクリプション(職務記述書)というものを設けていない職場が多いのが特徴です。

担当を明確にしないことで、なにかの案件が発生した場合に、気がついた人や居合わせた人がすぐに対処できるというメリットはあります。

高品質で迅速なサービスを提供する観点からすると、必ずしも悪いことではありません。

しかし非雇用形態で仕事を請ける場合は、どれだけ時間をかけても報酬は変わりません。

予想していたよりも複雑な仕事を依頼されて時間がかかったとしても、後からでは交渉しづらいでしょう。

たとえばWebライティングの仕事なら文章を書くだけよいのか、公開するための編集作業までも含んでいるのか、さらには図版の作成や写真の撮影まで行うかによって、かかる時間が大きく変わってきます。

事前に担当する業務の内容を明確にしておく必要があります。

3. 「委託業務の期間や時間」を把握しておこう

プログラミングなどの仕事では、納品後に不具合が見つかることがあります。

当然、不具合は直さなければなりませんが、納品の数年後に行われたOSのアップグレードなどにより、納品時には想定できなかった問題が発生するかもしれません。

そのため、電化製品やソフトウェア製品のサービス保障期間のように、いつまで対応するかも決めておくべきでしょう。

また、閉店までという条件で知人のお店を手伝ったりするようなケースでは、閉店時間まで働けばよいと考えるあなたと、閉店後の片づけまで手伝うのが常識と思っている店舗経営者の間に、認識のずれが発生するかもしれません。

こういった点も契約書で明確にし、合意しておくと安心です。