3. 富裕層の中でも「準富裕層」を目指す方法とは
さて、富裕層の占める割合をみて、どのように感じたでしょうか。
「約2%」と聞いて、「自分にはやっぱり関係ない」と思った人も多いのではないでしょうか。
富裕層と聞くと「異次元の人」というイメージかもしれませんが、その次に位置している「準富裕層」についてはどうでしょうか。
準富裕層は、資産が5000万円以上1億円未満の層です。全体に占める割合は、約6.32%です。
「ここだって無理だろう」と感じたかもしれませんが、一般の人でもこの「準富裕層」はしっかりと目指すことが可能です。
その方法とは、「時間と金利を味方につけた資産運用を長期間行うこと」です。
投資信託を活用した金融商品は、「複利」でお金が膨らんでいきます。つまり時間をかければかけるほど段々と増える可能性があります。
一例ですが、年6%の複利で30年間運用することができれば月5万円の積立でおよそ5000万円の資産をつくることができます(金融庁「資産運用シミュレーション」にて試算)。
驚いた方も多いかと思いますが、年利6%で運用されている金融商品は世の中に実際に存在しています。
ただ、もちろん投資なので値動きなどのリスクはあります。
リスクを十分に理解した上で、自分のリスク許容度に合わせてはじめることは重要です。準富裕層とはいかないまでも、老後資金の準備として投資を取り入れるのも一つでしょう。
まずは情報収集をして、自分の資産を増やすための工夫をしてみてはいかがでしょうか。
参考資料
荻野 樹
執筆者
ファイナンシャルアドバイザー/ファイナンシャルプランナー/宅地建物取引士
大阪市立大学経済学部卒業後、教育業界を経て、メットライフ生命保険株式会社、株式会社ほけんのぜんぶ入社。生命保険販売を通じ、FPとして主に子育て世代の資産形成や老後資金準備に関するコンサルティングをおこなう。専門用語を使わず丁寧で分かりやすいアドバイスが強み。現在は個人向け資産運用のサポート業務を行う。AFP(Affiliated Financial Planner)、一種外務員(証券外務員一種)、宅地建物取引士の資格を保有。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/元証券会社社員
経歴と保有資格
1984年生まれ。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
得意ジャンル
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは厚生労働省、金融庁、総務省、財務省(国税庁)といった官公庁の公開情報など、信頼性の高い情報をもとに厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児のひとり親。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年8月20日更新)。