長いGWも終わろうとしています。この春に昇進や異動などで生活に変化のあった方は、自分自身のキャリアを見つめ直した方も多いのではないでしょうか。
「公務員」は景気に左右されないイメージも高く、その給与事情が注目されることもしばしばありますよね。
ただしひとくちに公務員といっても「国家公務員か地方公務員か」「地方公務員ならどこで働くか」「職種は何か」などで給与事情・退職金事情は異なります。
そこで今回は、都道府県に勤める一般職員のうち、一般行政職の「平均退職金」を都道府県別にご紹介します。
意外と知られていない「地方公務員の退職金」について見ていきましょう。
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1. 都道府県に勤める地方公務員「60歳定年退職者」の退職金はいくらか
地方公務員は3月31日に一斉に定年退職を迎えます。
総務省の「給与・定員等の調査結果等」によると、「60歳定年退職者」の平均退職金額は2153万9000円でした。都道府県ごとに細かくご紹介します。
1.1 【一覧表】都道府県職員の平均退職金(高い順)
- 1位 静岡県:2342.4万円
- 2位 愛知県:2321.1万円
- 3位 東京都:2310.3万円
- 4位 福岡県:2272万円
- 5位 山梨県:2267.7万円
- 6位 沖縄県:2263.3万円
- 7位 栃木県:2261.9万円
- 8位 山形県:2255.5万円
- 9位 秋田県:2254.4万円
- 10位 宮城県:2238.5万円
- 11位 神奈川県:2235.9万円
- 12位 熊本県:2231.3万円
- 13位 滋賀県:2227.2万円
- 14位 大分県:2227.2万円
- 15位 群馬県:2215.6万円
- 16位 新潟県:2214.3万円
- 17位 三重県:2213.8万円
- 18位 京都府:2211.4万円
- 19位 青森県:2209.2万円
- 20位 鳥取県:2205.3万円
- 21位 大阪府:2201.3万円
- 22位 埼玉県:2201.1万円
- 23位 長野県:2196万円
- 24位 岐阜県:2195万円
- 25位 愛媛県:2187.9万円
- 26位 佐賀県:2185.9万円
- 27位 岡山県:2179.9万円
- 28位 岩手県:2177.7万円
- 29位 千葉県:2176.8万円
- 30位 奈良県:2173.2万円
- 31位 福井県:2172万円
- 32位 茨城県:2168.8万円
- 33位 石川県:2166.3万円
- 34位 徳島県:2164万円
- 35位 山口県:2149.9万円
- 36位 和歌山県:2147.1万円
- 37位 島根県:2146.3万円
- 38位 鹿児島県:2142.8万円
- 39位 宮崎県:2142.2万円
- 40位 兵庫県:2141.9万円
- 41位 福島県:2108.5万円
- 42位 広島県:2094.1万円
- 43位 長崎県:2087.9万円
- 44位 香川県:2082.1万円
- 45位 北海道:2081.1万円
- 46位 高知県:2071.9万円
- 47位 富山県:2034.7万円
1位の静岡県と47位の富山県には307.7万円もの差があります。給与の出どころはそれぞれで違うため、自治体によって差が出てしまうのですね。
2. 「地方公務員」それ以外の平均退職金もチェック
参考までに、都道府県に勤める「一般職員のうち一般行政職」以外の、「60歳定年退職者の平均支給額」も見ていきます。
- 都道府県の教育公務員:2234万8000円
- 都道府県の警察職:2196万6000円
- 政令指定都市の一般職員のうち一般行政職:2161万1000円
- 政令指定都市の教育公務員:2162万2000円
いずれも2000万円を超えていますね。所属先や職種に関わらず、60歳で定年退職を迎える方の退職金額は平均2000万円を超えるようです。
「公務員は安定している」というイメージには、このような背景もあるのかもしれません。
3. 公務員が必要な「将来資金の準備」
では公務員の場合、老後の備えは必要ないのでしょうか。実はそうとも言い切れません。
公務員は、以前は「共済年金」という3階建ての手厚い年金制度に加入していました。一般の会社員と比べて退職金も年金も優遇されていたのです。
しかし共済年金は厚生年金に統合され、これにより3階部分は廃止されました。
独自に3階部分の年金を備える人もいますが、掛け金は追加で必要です。「老後は安泰」という時代は終わってしまったのです。
公務員でも年金だけでは月の収支がマイナスになる可能性があり、退職金を切り崩す生活になるかもしれません。
さらに「今の現役世代が定年を迎える頃、同じ水準の退職金がもらえるかわからない」という問題もあります。
公務員の給与水準は民間水準に合わせて定期的に改定されています。「公務員はコロナの影響を受けなくてうらやましい」という声もありますが、実際には民間の水準が下がれば数年後に調整されるのです。
つまり、公務員であっても「未来永劫安定している」というわけではないのです。終身雇用という点では会社員よりも安定していますが、給与事情はイメージより厳しいものがあるのですね。
また、公務員でも転職してキャリアアップを目指す方はいます。勤務先が変われば退職金事情も変わるため、将来の対策は万全にしておく方が安心でしょう。
会社員であっても公務員であっても、「将来資金の備え」は等しく必要になるのです。
4. おわりに
地域や職種ごとに、地方公務員の退職金の平均支給額についてみていきました。ほとんどの分類で2000万円を超えていた退職金事情。しかしひとことに「公務員」といっても、その給与事情はさまざまでしたね。
平均を知るのも大切ですが、ここから老後の資金を考えるヒントを得ることも重要です。安定しているイメージのある公務員でも「年金と退職金で安泰」とは言えない現代の日本。
誰でも老後の備えが必要となるでしょう。残りのGWを有効に使い、効率的な貯蓄方法やマネープランについて、じっくり考えてみてはいかがでしょうか。
参考資料
太田 彩子
