年々存在感を増す理系

理系学部を出ていると就職活動に強いという印象が強く、大学受験でも「不景気に理系学部の志願者が増える」というのが定説となっています。

しかし、理系学部を受験するには文系よりも受験科目が多く勉強もハードで、途中で文系コースに進路変更する受験生もいるほどです。

また、理系の中には高所得層の医師や歯科医も含まれているため単純に「理系学部なら年収が高くなる」と考えるのは短絡的といえるでしょう。

とはいえ、企業側としても給料や待遇の面も良いものを提示して専門的な知識や技術を持っている人材を獲得しなければ、競争社会に生き残ることはできません。

自動運転技術や脱炭素分野といった新技術は世界各国で開発競争が繰り広げられています。こうした成長分野では常に人材を求めており、理系学部の存在感は増しています。

また、ICTの発達により人工知能やビッグデータ解析に長けた「データサイエンティスト」という専門知識を持つ人材も注目を集めています。

データサイエンス学部が近年増加し、理系と文系の融合という見方もされています。しかし、受験科目に数学が必須という大学が多く「理系寄り」というのが正しい認識といえるでしょう。