そろそろ定年退職を迎える方が知っておくべき「お金の知識」はいろいろありますが、なかでも「年金の請求」には気をつけたいところ。

多くの方は「年金は65歳になれば自動的にもらえる」と思っていますが、実は年金は申請制なのです。

年金請求書で申請しなければ、待てど暮らせど受け取れないのが年金。さらには年金を受け取る権利には時効があるため、放っておくと消滅してしまいかねません。

うっかり時効になってしまえば「払い損の悲劇」となるため、今のうちに「年金請求書の提出から受給開始までの流れ」を予習しておきましょう。

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1. 年金請求書が届いてから受給までにするべき3つのこと

誕生日を迎える3ヵ月前に、日本年金機構から「年金請求書」が届きます。書類を受け取ってからすべき3つのことを整理します。

1.1 加入記録の確認

年金請求書には年金請求書にはこれまでの年金加入記録が記載されているので、「もれ」や「誤り」がないかチェックしましょう。

万が一相違があれば、正しい年金が受給できません。速やかに近くの年金事務所へ相談しましょう。

1.2 年金請求書に必要事項を記入

漏れや誤りがなければ、必要事項に記入をします。ここで不備があれば受給開始が延びてしまうこともあるので、正確に記載し、必ず確認しましょう。

1.3 年金請求書を提出

書類の準備が終わればあとは提出するのみです。しかし、ここで注意したいのは「受給開始年齢の誕生日の前日以降に提出する必要がある」という点。

つまり書類自体は誕生日の3ヵ月前に届くものの、実際に提出できるのは誕生日の前日以降なのです。

年金の請求権が発生してからということですが、一旦保管することで「うっかり漏れ」が発生しやすくなるので注意しましょう。