過去に比べて大学生の家賃は上がっている

仕送り額が減少しているということは、一人暮らしでの家賃は下がっているのでしょうか。同資料から、家賃の推移も確認します。

出所:東京私大教連「2021年度私立大学新入生の家計負担調査」

1995年は5万5300円、2000年は5万9600円。2010年には6万円を突破し、2021年の平均は6万6700円と過去最高でした。

つまり家賃は増加傾向にあるものの、仕送り額は減少傾向にあるということに。そのため「仕送り額」から「家賃」を引いた「生活費」は年々厳しいものとなっているのです。

最新である2021年の場合、仕送り額8万6200円-家賃6万6700円=1万9500円。これを単純に30日で割ると、1日の生活費はたった650円ということになります。

毎日650円で生活するのは難しいでしょう。アルバイトをしながら生活費を稼ぐ大学生が多いことが推察されます。

東京近郊の大学で1人暮らしをするということは、地方から状況している大学生も多いということです。

日本では首都圏と地方での賃金格差があるため、地方から上京させる家庭にとって「東京の物価に合わせた仕送り」は痛い出費になることも。

今後も大学生への出費は、低い水準で続くことが予想されます。