共働きが当たり前になってきた令和の時代。働きながら家庭も支える兼業主婦を讃える声を多く耳にする一方、専業主婦の数は減少傾向にあり「同じ主婦であるのに働いていない」ということに後ろめたさや金銭的な不安を感じる方は多いようです。

しかし実際には、「専業主婦世帯=生活に余裕がある」というイメージを持っている人も多く、周囲には専業主婦世帯であるがゆえの悩みをなかなか理解してもらえないということもあるみたいですね。

一口に専業主婦世帯と言っても、「夫が不規則な仕事に就いているので、常にサポートできるよう専業主婦でいる」や「子どもの健康上の理由から働くことは困難」という方もいるでしょう。

そこで今回は、専業主婦世帯のリアルな生活実態について詳しく見ていきたいと思います。

専業主婦世帯の年収と家庭のようす

総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)2021年」による専業主婦世帯の収入と家庭のようすは下記のとおりです。

専業主婦世帯の年間収入と家庭のようす

  • 年間収入:677万円
  • 世帯主の年齢:49.5歳
  • 世帯人員:3.22人(18歳未満人員:1.05人)
  • 持ち家率:77.1%

国税庁によると、男性の平均給与は532万円なので年間収入677万円という数字は高い水準だと判断できます。

しかし、総務省統計局によれば世帯主40~49歳世帯の毎月の消費支出(=家賃などの住居費を除く生活費)は約27万円です。

お給料をもらっても、そこから税金と約27万円の生活費そして住宅ローンの返済や家賃が引かれると考えれば、年収677万円は平均より高い水準と言えども「それほど余裕がある世帯」とは言い切れないかもしれません。

専業主婦世帯はどれくらい貯蓄できている?

ここでは、先程の同調査を元に、専業主婦世帯の貯蓄事情について深掘りしていきます。

専業主婦世帯の貯蓄事情は以下のとおりです。

平均貯蓄額:1488万円

内訳

金融機関:1444万円

  • 通貨性預貯金:543万円
  • 定期性預貯金:415万円
  • 生命保険など:292万円
  • 有価証券:194万円

金融機関外:43万円

専業主婦世帯の平均貯蓄額は約1500万円ですので、余裕がありそうに見えます。

しかし、先ほど家庭のようすで見たように世帯人員に18歳未満の子どもがいるとなれば、今後の大学進学費用等で500万円、学部によっては1000万円以上教育費がかかることも充分考えられます。

そのため、家庭によっては子どもの教育費を払ったら自分たちの老後資金の準備ができていなかったというケースがでてきてもおかしくないでしょう。

【専業主婦世帯】教育費と老後資金の上手な貯め方

ここまで、専業主婦世帯はまとまった貯蓄はあるが教育費で老後資金の準備が難しくなるかもしれない点についてお伝えしました。

では、実際に老後資金はいくら準備をすればいいのでしょう。

2019年に金融庁が発表したレポートで話題となった「老後2000万円問題」を題材に老後資金について説明します。

このレポートのモデルケースは「夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯」で、1ヶ月の実収入が20万9189円、実支出は26万3718円、月の赤字は約5万5000円となります。

この赤字が老後30年続いた場合、老後の生活費が約2000万円不足するという計算になり、老後2000万円問題へとつながるという訳です。

しかし、この試算には介護費用などが含まれていません。あくまで生活費の赤字のため介護やリフォーム費用は別途準備が必要となります。

仮に介護等の費用が必要となった場合、老後資金は2000万円以上の金額が必要だという事は容易に想像できますね。

では、こどものいる家庭で教育費と老後資金の両方を準備するにはどうしたらいいのでしょう。

まず大事な事は、目的別にお金を分けることです。「老後資金」と「教育費」は貯める口座を分けて準備をするようにしましょう。

また、教育費は使う時期が予め決まっているので、元本保証のない投資で準備をするのはリスクが高すぎます。

確実に教育費を貯めたいのであれば、預金もしくは学資保険で貯めるのがおすすめです。

次に老後資金ですが、こちらは30代40代であれば老後まである程度時間の余裕がありますので、資産運用を活用してみることをオススメします。

投資は元本の保証はありませんが、10年20年以上と長期投資することでリターンも安定し、元本割れを起こすリスクを抑える期待ができます。

長引く低金利の時代、預金だけでお金を貯めることが非常に厳しい時代となっています。

準備期間を長期でとれる場合は、投資などの資産運用を活用して老後資金の準備をすることが今の時代に合った「賢いお金の増やし方」かもしれません。

まとめにかえて

昭和や平成に比べ、働き方や金融事情も大きく変わりつつある令和の時代。専業主婦・兼業主婦・独身など関係なく「自分の家庭にあった働き方、お金の増やし方」を見つけてみてはいかがでしょうか。

参考資料