年収400万円世帯の不安要素
ここまで日本の標準世帯といえる年収400万円台の貯蓄額や負債額など、お財布事情を確認してきました。現状では911万円とまとまった金額をお持ちでしたが、教育費や老後など不安要素も確認出来ました。
この不安を取り除くためにまずおすすめしたいのが現状把握です。
現在の手取り収入の確認と家賃や光熱費、食費や教育費など出費についても細かく書き出します。出費について細かく把握することで、無駄を省くことができるかもしれません。
収入から出費を差し引いたものが貯蓄可能額ですから、どの程度貯蓄ができるのかを洗い出しましょう。
貯蓄可能額が決まればどのような方法で貯蓄を行うかの選択に進みます。
標準世帯の金融資産は、預貯金と生命保険の2つで約9割を占めていました。預貯金や生命保険には安定的な資産形成を期待できますが、しっかりと増やす効果はあまり期待出来ません。
低金利の時代ですから、しっかりと増やすためにはお金に働いてもらう仕組みを取り入れるのが良いでしょう。
例えば国が用意するiDeCoや積立NISAなど毎月コツコツと積立ていく積立投資が話題です。資産運用のためリスクもありますが、購入する時期や投資対象を分散するなど、ある程度リスクを抑えることも可能です。
その他にも、個別で株を購入するなど様々な方法が用意されています。市場には色々な選択肢があるため、どの商品を選ぶべきなのか人それぞれ異なります。
いきなり正解を見つけることは難しいかもしれません。まずは現状把握から行っていただきご自身にあった対策を考えてみてはいかがでしょうか。
参考資料
徳原 龍裕
執筆者
ファイナンシャルアドバイザー/ファイナンシャルプランナー/MDRT日本会会員
立命館アジア太平洋大学卒業後、自動車や通信業界にて営業職に従事。その後、ジブラルタ生命保険、株式会社ほけんのぜんぶに入社し、生命保険販売業務に携わる。生活全般に関わるお金の相談に対応が可能で、特に教育費・老後資金の準備、相続の相談などを得意とする。現在は個人向け資産運用のサポート業務をおこなう。表彰歴多数。2020年、2021年度MDRT日本会会員。AFP(Affiliated Financial Planner)、一種外務員資格(証券外務員一種)を保有。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部 編集長室
LIMO編集部記者/元新聞記者
担当分野
金融と社会保障分野の専門知識を生かし、主に公的年金(厚生年金保険と国民年金)、公的年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、マイナンバー制度など幅広くカバーしている。
信頼性の高い情報源をもとに、政策の変遷や最新の貯蓄トレンドを掘り下げた記事も手掛けているが、難解な情報を分かりやすく伝えることを意識している。
また、退職金、資産運用や貯蓄、NISA、iDeCoなど、多岐にわたるテーマについて企画・編集・執筆している。
経歴
中央大学法学部を卒業後、東証プライム上場の大手IT企業でキャリアを開始。
その後、厚生労働省の記者クラブにて約3年間、医療保険制度や介護・高齢者福祉に特化した社会保障の専門紙で記者として働いた。
ここで社会保障分野に関する深い知識と実務経験を積み、複雑な制度の解説や政策を分析するスキルを磨いた。
現在は、株式会社モニクルリサーチが運営するくらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部にて、金融と社会保障分野に特化した記事を執筆している。
スタンス
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最終更新日:2024年11月11日