貯蓄の「中央値」は平均の半分以下の420万円
先程の調査では貯蓄の平均しかわかりませんでした。平均は一部の富裕層に引っ張られるため、中央値がより実態に近い結果となります。
貯蓄の中央値を確認するために、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」より、「年収300~500万円未満」の貯蓄額を確認します。
金融広報中央委員会の調査では、年収300~500万円未満の貯蓄額は平均で1079万円、中央値で420万円。平均は先ほどの800~900万円程度に近い水準ですが、中央値は半分以下に下がりますね。
貯蓄分布を見ると、貯蓄2000万円以上が16.9%に対し、貯蓄ゼロ世帯が17.9%と同じくらいいます。
一口に年収400万円といっても、実際の貯蓄は家庭により二極化していることがわかるでしょう。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。群馬県出身。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
現在は株式会社ナビゲータープラットフォームが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは資産運用や老齢年金、貯蓄、NISA、iDeCo、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児の母であり、趣味は執筆・読書、音楽鑑賞、写真、旅行。今の夢はYOASOBIのライブに行くこと。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年4月4日更新)。