食育という言葉もすっかり定着し、保育所といった子どもを預かる施設のなかには食育に力を入れているところもあります。子どもの頃から栄養バランスを考えた食事をとることは成長に直接かかわるためとても大切です。
ただし、あまりにも食育にこだわり過ぎると食費が膨れ上がることも忘れてはいけません。子育てをする上で「どの時期にお金がかかるのか」を把握し、食育の在り方も考える必要があります。
食育基本法設立から15年以上が経過
食育という言葉を耳にすると「各家庭での取り組み」というイメージがありますが、実は2005年に食育基本法が成立し、翌年には食育推進基本計画が制定されました。農林水産省を中心に国を上げて食育運動が進められてすでに15年以上が経過しているのです。
文部科学省も学校教育や授業を通じて栄養バランスのよい食事はもちろんのこと、偏った食事や朝ご飯抜きの危険性などを伝えています。
また、ここ数年で全国的に広がりをみせている「子ども食堂」も食育の観点で孤食防止や子どもの居場所作りに貢献しています。
このように公的機関の推進もあって、子育てをしていると「食育」と接する機会はかなり多いです。元気な子に育って欲しいという願いをこめて、食材にこだわった離乳食や料理を作る方も珍しくありません。
原産国はもちろんのこと、減農薬栽培といった栽培方法を気にすることもあります。一般的な商品とは違う特別な製法で作られた野菜や果物、穀物はどうしても値段が張るため、こうした食材ばかりを購入してしまうと食費はかさむ一方になります。
食育はとても大切ですが、食費が家計を圧迫するのも避けたいところです。総務省の統計局の家計調査によると、世帯構成や子どもの年齢により食費が家計に占める割合、いわゆるエンゲル係数が変化していることが分かりました。