みんなは「国民年金」をいくら受給しているのか

続いて国民年金の金額についても見ていきましょう。

日本の年金制度は2階建ての構造をしており、1階が国民年金、2階が厚生年金です。先ほどご紹介した厚生年金の受給額には国民年金の金額が含まれていますが、国民年金を単独で受給する人もいます。

厚生労働省の同資料によると、国民年金の受給者は3328万1594人。厚生年金の受給者は1610万133人だったので、約半分は国民年金のみの受給者ということになります。

具体的には自営業者・フリーランス・専業主婦・専業主夫・無職の人などがあてはまります。

国民年金の1万円レンジごとの受給者数は以下の通りです。

出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 1万円未満:7万4554人
  • 1万円以上~2万円未満:29万3600人
  • 2万円以上~3万円未満:92万8755人
  • 3万円以上~4万円未満:284万2021人
  • 4万円以上~5万円未満:466万3638人
  • 5万円以上~6万円未満:776万979人
  • 6万円以上~7万円未満:1483万5773人
  • 7万円以上~:188万2274人

全体の平均は5万6252円ですが、ボリュームゾーンは月平均で6から7万円となっています。

平均より若干高い水準の方が多いということですね。

国民年金は現役時代の報酬に関係なく、一律の保険料を納めます。それでも個人差がでるのは、納付期間に差があるためです。

未納期間等があればその分が差し引かれるため、「払った人」と「払っていない人」の差であると言えます。

年金の「受給資格」とは

国民年金の場合、受給できる資格は「保険料納付済期間と保険料免除期間などを合算した受給資格期間が10年以上あること」です。

2017年(平成29年)7月31日までは25年以上の受給資格が必要でしたが、それが緩和された形です。

また厚生年金の場合は、厚生年金の加入期間が1ヵ月以上ある方が対象となります。退職等で厚生年金を脱退した場合でも、受給資格を満たせばもらえるということです。

これまでの納付実績・加入実績については、ねんきんネットなどで確認することができます。自分の場合はいくら年金がもらえるの?と疑問に思った場合は、ぜひ確認してみましょう。