4月には年金制度の大改革がありました。
しかし働き盛りの方にとって、年金はあまり身近な存在ではないかもしれません。
例えば今のシニアの女性は、ひと月平均でいくらの厚生年金を受給しているかご存知でしょうか。
女性は男性よりも平均寿命が長いことから、将来対策の必要性が高い傾向にあります。
年金の受給額がどのように決まり、今のシニアがいくらの年金を受給するのか。これらを正しく知ることは、自分のマネープランを考える上でとても役に立ちます。
今回は厚生労働省の公的資料から、女性が受給する厚生年金の月額についてみていきます。
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女性の平均寿命と健康寿命とは
厚生労働省「令和2簡易生命表」によると、女性の平均寿命は87.74歳です。ちなみに男性の平均寿命は81.64歳。実に6.11年の差があることがわかります。
医療の進歩により長生きができるのは素晴らしいことですが、生きていく上でお金が必要になるのも事実。このような背景から、近年では「長生きリスク」なる言葉も生まれました。
また健康であり続けるのが理想ですが、残念ながら現状では「平均寿命」と「健康寿命」に差があります。
厚生労働省「健康寿命の令和元年値について」によると、女性の健康寿命(日常生活に制限のない期間)は75.38歳。約12年間は家族や施設の支えを受けながら生きるということです。
介護には相応の費用がかかります。生活費に加え、こうした費用を老後までに蓄えておく必要がありますね。
もちろん平均寿命や健康寿命は全体での平均なので、誰しもがこの通りに生きるわけではありません。しかしやみくもに老後資金を貯めるのは難しいため、こうした数字を参考にすると目標を明確にしやすくなります。