誰もが「厚生年金」を受け取れるわけではない

まずは日本の年金制度についておさらいしましょう。

公的年金は「国民年金」と「厚生年金」の2階建て構造となっています(公務員は独自の共済年金に加入していましたが、2015年(平成27年)に廃止され厚生年金に統一されました)。

1階にあたるのが基礎年金である国民年金です。ここには日本国内に住むすべての20歳から60歳未満の人が加入し、一律の保険料を納めます。

そして2階にあたるのが被用者年金である厚生年金。会社員や公務員が「国民年金の上乗せ」として加入し、報酬比例制の保険料を納めます。

つまり自営業や専業主婦(主夫)などは厚生年金に加入しないため、国民年金のみしか受給できないことになります。

20歳から60歳の40年間、すべて保険料を納付すれば国民年金の「満額」が受け取れるものの、2022年度の満額は月6万4816円です。

とても「ひとりで15万円」の年金収入には届かないことがわかります。では厚生年金に加入する人の場合、何パーセントが「ひとりで15万円」の壁を越えているのでしょうか。