他の支出も考えながらプランを立てよう

今回は人生三大支出である住宅ローン残高に視点をあてて見てきました。住宅ローンは大きな支出ですが、現役世代はほかに教育費や老後資金の備えを行う必要がある方も多いでしょう。

たとえば教育費は、日本政策金融公庫「令和3年度教育費負担の実態調査結果」によると大学の入学費と4年間の在学費で以下の通り。

入学費用+4年間の学費

  • 国公立:481.2万円
  • 私立文系:689.8万円
  • 私立理系:821.6万円

大学資金は学資保険などで備える方が多いですが、まとまった金額が必要となりますよね。上記以外に習い事や塾費用、学校費用や学用品代などもかかります。

老後資金については、2019年に老後、年金以外に2000万円が必要という「老後2000万円問題」が話題となりました。

こちらは老後、夫婦2人で生活する場合に月の赤字が5万5000円となり、老後を30年と仮定すると約2000万円足りないという計算です。

出所:日本年金機構

実際にはご家庭により、必要金額が異なります。しかし上記にはリフォーム費用や介護費用は入っていません。その点を考えるとこちらも早くから備える必要があります。

人生三大支出を同時に払いながら、備えていくとなると、金額が多いゆえに計画性や工夫が必要でしょう。

今は老後資金をつみたてNISAなどの制度を利用しながら、運用を取り入れて備える方もいます。リスクはありますが、平均年収も上がらない現代でお金を増やしていくには有効な手段といえそうです。

この春、住宅ローン残高や現状の貯蓄状況を見ながら、ご自身に合ったマネーやライフプランを考えてみてはいかがでしょうか。

参考資料

宮野 茉莉子