3.年金受給開始年齢の上限が75歳に延長

公的年金は原則65歳から受け取れますが、今回の改正によって60歳〜75歳の間で受給開始時期を選択できるようになりました。

年金を65歳になる前に受け取ることを「繰り上げ受給」、66歳以降に受け取ることを「繰り下げ受給」と呼び、現行の繰り下げ受給の上限70歳が75歳まで引き上げられる形です。

この制度は2022年4月以降に70歳を迎える方(昭和27年4月2日以降に生まれた方)が対象であり、繰り下げ増額率は1月当たり0.7%(10年で最大84%)です。

繰り下げ受給は年金受給額が増えるメリットがある一方、社会保険料や住民税の負担が増す可能性や、加給年金が受け取れない可能性もあります。

繰り下げ受給を検討する方はデメリットも考慮して判断して下さい。

出所:厚生労働省「年金制度改正法(令和2年法律第40号)が成立しました」