リタイアメントプランは現役時代から考える
総務省が公表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、リタイアして無職となった65歳以上の平均貯蓄残高は2290万円でした。
貯蓄2000万円あることが、リタイアできる一つのボーダーラインであると言えます。
ただし「いくらあれば安心なのか」は個人によって違いがあるため、まずは目標金額の設定がスタートラインだといえるでしょう。
リタイアメントプランを考える上では、さらに「受け取れる年金の目安額」や「退職金」、「独自で加入する私的年金」などの収入見込額をつかみます。
また大まかに支出をつかむために、今後のライフプラン表とキャッシュフロー表を作成してみることをおすすめします。
ライフイベントには大きなお金がかかることも少なくありません。車の買い替え時や子どもの入学の年などがかぶれば支出は大きく膨らみます。
支出が大きい年と少ない年をつかむだけでも、貯蓄のペースが調整しやすくなります。
まとめにかえて
リタイアに向けて考えておきたい項目をまとめていきました。
「定年後は生活費も減るだろう」と楽観視することは簡単ですが、リスクが高いものです。
60歳以上の33.8%が経済的に困っている現状を考えると、現役時代のうちに計画的に貯蓄を進めておきたいものです。
リタイアメントプランを考えるためには、将来もらえる年金などの収入と、今後のライフステージでかかる支出をしっかり考えることがカギとなります。
数十年先まで綿密に計画することは難しいものの、一度考えてしまえば都度軌道修正ができます。
一度じっくり向き合ってみてはいかがでしょうか。
参考資料
太田 彩子