自分に合った方法で年金額を増やそう
厚生年金をひとりで月30万円以上受給するのは難しいことがわかりました。
厚生年金は男性の平均額が16万4742円、女性が10万3808円。夫婦であれば、月30万円以上達成するご家庭もあるでしょう。
ただはじめに確認した通り、年金額は今後下がる可能性も忘れてはいけません。
年金額を上げるためには「厚生年金に加入する」「収入を上げる」のも一つです。しかしお子さんがいるご家庭では扶養内で働く方も多いですし、収入を上げるのも簡単ではありませんよね。
公的年金を増やすのが難しければ、個人年金保険やiDeCoを利用して将来の年金額を増やすこともできます。
たとえばiDeCoは、元本確保型の商品もあれば、投資信託のように運用する商品もあるもの。
運用にはリスクが付き物ですが、iDeCoのように毎月一定額を積み立てていくことで、ある程度リスクを抑えることも可能でしょう。
運用益が非課税になるため、運用しながら老後資金に備えたい人に向いています。
iDeCoは原則60歳まで引き出せないので、目的を「老後資金」と決めてから、まずは負担のない金額ではじめることをおすすめします。
「ゆとりある老後」を目指すためには、早いうちから備えていく必要があります。4月から75歳まで繰下げ受給ができるようになりましたが、それまでの生活費や健康面を考えると75歳まで繰り下げるのは得策とはいえない方も多いでしょう。
自分に合った方法を探して、将来に向けて備えてくださいね。
参考資料
- 日本年金機構「令和4年4月分からの年金額等について」
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2021年12月)
- 日本年金機構「令和4年度版 老齢年金ガイド」
- 国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」
宮野 茉莉子