日本人投資家は財政破綻リスクを知りつつも日本国債を買う

日本人投資家にとって、日本国債はもっとも安全な資産です。日本政府が破産する可能性はゼロではありませんが、メガバンクが破産する可能性より遥かに低いでしょう。

米国政府が破産する可能性は日本政府より低いかも知れませんが、米国債を買うと為替リスクがあります。日本政府が破産する可能性よりも円高ドル安で損をする可能性の方が遥かに高いので、日本国債がもっとも安全なのです。

米国債の方が金利が高いので、日本人投資家にとっては、「為替リスクがあって持ちたくないけれど、金利が高い事を考えれば少しは買っても良いかな」といった程度の話なのです。

ギリシャの場合には、ギリシャ人の投資家が為替リスク無しにドイツ国債を買うことが出来たので、ギリシャ国債を買う投資家がいなくなって破産したわけですが、日本はそれとは事情が異なるのです。

10年後はわかりませんが、明日までに日本政府が倒産する可能性は非常に低そうです。そうであれば投資家は「とりあえず日本国債を買って、明日まで持っていよう。これを売るか否かは明日考えよう」と考えるでしょう。明日までにドル安円高になる可能性は結構ありますから。

明日も明後日も、同じ事を考えるとすると、いつまでも日本政府は破産しない、という事になりそうです。