頼りになる「マキタ」

ワールドベースボールクラシック(WBC)で日本代表が熱のこもった戦いをしています。野手陣、投手陣、選手一人一人の奮闘に感銘を覚えます。

特に激戦となった2次ラウンド初戦の対オランダ戦で最終2イニングを締めた埼玉西武ライオンズの牧田和久投手の精密機械のようなピッチングにしびれたファンの方も多いのではないでしょうか。俳優の香川照之さんのような風貌で、存在感あふれます。世界でも間違いなくトップクラスの投手と言っていいのではないでしょうか。

世界トップクラス、創業100年のマキタ

さて、マキタといえば日本が世界に誇る企業があります。愛知県安城市に本社を構え、2015年に創業100周年を迎えたマキタ(6586)です。赤字に白抜きの文字でMakitaと書かれた看板をご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか。

そのマキタは、業務用電動工具の国内トップメーカーであり、世界的にもトップクラスの位置にあります。古くから海外生産、海外直接販売網を構築し、世界160か国で販売をしています。

2016年3月期の売上高は4,236億円、営業利益は647億円で、直近の時価総額は1兆円です。最近ではリチウムイオン電池を搭載した高出力のさまざまな電動工具に力を入れています。

質実剛健の社風

マキタは質実剛健な社風だと思います。経営姿勢のなかで「質実剛健な社風を大切にし、一人一人の能力を活かす経営」を明示しています。会社の長期目標が”Strong Company"であることも、社風を物語っています。

しかし、職場環境については「おこるな、いばるな、あせるな、くさるな、まけるな」を礎として、人材の多様性推進と働きやすい職場作りを進めています。

家庭用掃除機も展開中

家庭用掃除機といえば日本の家電メーカーの主力製品です。また、吸引力の強いダイソンの掃除機やiRobotのロボット掃除機ルンバなどイノベーションが進む領域でもあります。

そんな中、質実剛健なマキタもこの家庭用市場で知名度を高めています。1キログラム強の軽さで必要十分な吸引力があること、大きさも細身で収納がしやすいことなどが特徴だと筆者は考えます。

実は筆者も少し前の製品を購入しているのですが、そもそものきっかけはオフィスビル清掃の方にマキタ製品の評判を聞いたことで、インターネットで探して購入しました。

フローリングとたたみがメインの家であればモップと軽量の掃除機があれば十分と言えるでしょう。高齢の方には重たい掃除機の操作は億劫ですので、マキタのこのシリーズが支持を集めているのだと思います。

質実剛健なマキタですが、業務用製品ユーザーの口コミで家庭用でも支持を集めているのは大変興味深い話だと思います。野球の日本代表である牧田投手、日本の電動工具の代表であるマキタ、ともに世界で、そして家庭でますます支持されていくのではないでしょうか。今後の活躍を期待します。

マキタの過去5年間の株価推移

LIMO編集部