「ロストフの悲劇」とも「ロストフの14秒」
サッカー日本代表のW杯を取り上げる記事や番組では、前回サッカーW杯の日本代表の決勝トーナメント1回戦・対ベルギー代表での敗戦のシーンはこう呼ばれることも多くなっています。今回はその失点シーンを改めて分析していきたいと思います。
分析対象試合
- 2018年W杯決勝T1回戦・日本代表VSベルギー代表(2018年7月2日)/スコア:2−3
分析対象場面
- ベルギー代表の3点目(93分31秒〜同44)
分析者
- SSE - マッシモ・サッカー、ステファノ・コルシーニ&宮崎隆司
まず最初に記すべきは、このベルギーのカウンターが、世界中のメディアやファンが揃って言うように、これ以上ないほど完璧に近い攻撃であったという事実です。あれだけ見事なカウンターをやられてしまえば失点はやむを得ない。それこそ〝監督であれば誰しもが夢に見るほどの美しい攻めの形〟とさえ言えるのでしょう。
とはいえ、それは完璧に限りなく近いものであって完璧ではない以上、たとえわずかな可能性であろうと、あの攻撃を防ぎ得たと考えることも大切です。見事なカウンターを被った。せっかくの機会だからこそ無駄にしてはならない。そのように考えるとすれば、見るべきポイントは以下の7つということになるでしょう。
- 本田が蹴るCK(その判断と、ボールの質)
- ベルギーGKクルトワがボールをキャッチする直前の乾の判断
- ベルギーのGKクルトワがボールをキャッチした直後の判断
- 香川の戻り方
- 長谷部の戻り方
- 山口蛍の対応
- 長友の判断